茶の間でおま。

本とかテレビとかすきなものたち。

1989年月組バウ公演「心中・恋の大和路」

再々演をようやくスカステで確保ー!関テレ映像だけどーー!!

おかげさまでやっぱりダイジェストだったんだけど、ほんとこれ雪組さんの再々々々演見てめっちゃびっくりしたのよ・・・丁稚コンビにこんなに出番があったなんてぜんぜん知らんかったんだけどーーーー!!!!*1っていうかびっくりしたわ!真地くん一番にクレジット出てくるじゃん!ずるい!!めんたんなんて結局クレジット出なかったもんんんんん!!!!!ねえ、見た?めんたんの三太、見た???うふふふふふふふっていうか真地くんの三太のお化粧よく見たら(いやよく見なくても)めちゃめちゃおもしろいことになってるね!?っていうかめんたんの三太にもあんなにセリフがあったん?三太おおきなったなーとか馴染みの飛脚さんに声かけられてがんばれよとか言われてめいっぱい大きい声でおおきに!とか言うのわたしも見たかった・・・おあげさん、一枚よぶんにちょうだいな!ってキラキラお目で言うて、あんたになんかやらへーんって意地悪言われて癇癪起こしてこのオカメブス!!!って喚くのとか見たかった・・・うううう・・・ほんとにこのお話は前半の楽しい部分が後半の哀しさを際立たせてるので丁稚ズが楽しければ楽しいほど悲劇が彩られるんや・・・まあわたしは忠兵衛さんの浅はかな行動には何一つ同情できないので、最後には雪山に閉じ込められてしまうお騒がせバカップルのはた迷惑な物語とおもってるけど。番頭さんと与平*2にあやまってほしい。あと宿屋衆のみなさまと、それからおやじさまと、もちろん亀屋のかわいい奉公人たちにも。継母はまあええわ。

一番の泣き所は梅川とおやじさまが邂逅する場面なんだけど、めちゃめちゃお芝居見た!ってみたされたきもちになれる。不甲斐ない放蕩息子だけどやっぱり血を分けた子はかわいくて、なんで止めてくれんかったんや、って梅川さんを詰る場面。炊事なんてついぞしたことないであろう細くて白い指を恥じる梅川さんの姿。梅川さんは、身請けに浮かれて紅白のお餅をたんとまいてくださいね、って忠兵衛さんにねだるんだけど、でもそれが叶わないとわかってからもずっと忠兵衛さんに寄り添って、そして彼の代わりにおやじさまと対面して、そして許しを請う。ふたりの恋に、ふたりの最期に、説得力を持たせたのは梅川さんのお芝居なんだなー。よき場面、名場面。

カタさんは言うまでもなく、波音みちるさんの涼やかな与平もだいすき。藤屋さんを演じられた汝鳥さんが最新版ではおやじさまをやられて、世紀を越えた再演の両方に名前を連ねられていらっしゃることに感動する。前に古くからの宝塚ファンの方が、学年の高い専科さんの存在が、久しぶりに戻ってくる宝塚ファンにとって「知ってる人がまだ宝塚にいる」っておもえることはとてもだいじなことなんだと言われてて、めまぐるしく変わっていく宝塚ではあるけれど、その中で「変わらない」ということはなるほどだいじなんだなーってわたしも実感したことを思い出した。振付であったり歌唱指導等で劇団と関わってらっしゃるOGの存在とか理事の存在もきっとそう。わたしで言えばすっしーさんと柚長(70期!めんたんと同期!!)とはっちさんとみつえ先生かな。

 

ここで歴代丁稚ズ一覧ドン。

初演 鯉のぼる/朝香じゅん

再演 夏美よう/紫苑ゆう

再々演 いつき吟夏/大海ひろ

再々々演 麻愛めぐる/彩吹真央蘭香レア

再々々々演 真地佑果/永遠輝せあ

 

ほら!な!!!!!!!!!!!!!(察して

っていうか初演にルコさんのお名前があってびっくりしたわ。っていうか与平がなつめさんだってことにびっくりしたわ!っていうかふたりとも星組だったってことがもうびっくりで、びっくりでびっくりだわ!!!!なつめさんの与平めちゃめちゃ見たい~~初演映像はさすがにないのかな~~~。余談ですが、スカステの「VIVA!BOW!」のウタコさん特集の中で恋の大和路について、組の余興でやったやつが再演のきっかけになったって言われててw出たw月組の余興wwwwwwwwって受け継がれているものに感動しましたwww

*1:歌って踊る場面がわりとカットされがちな分ストプレっぽい編集具合。かもん太夫もほぼ出番がない。ギュギュっと物語が詰まっていて、その分濃厚ではあるけれどもやなしかし!

*2:長年与平が番頭だと思い込んでたけど番頭さんはほかにおったやないかー!もしまちひとで再々々々々演するとしたら、番頭さん希望のまちくんは与平をできないではないか!!!

吉田修一「ウォーターゲーム」(24)

太陽と森のシリーズ完結編!帯に映画化決定の文字が踊ってますけど詳細はどこですか!!!

水災害(ダム決壊によるものだけど)とか水事業民営化とかなんの予言かな?ってちょっとこわいくらい。

児童虐待という根底にあるものは変わらないんだけど、胸に埋め込まれた装置にやっと意味が見いだせたような気がする。心臓に疾患があるから採用されなかった彼が、その「されなかった」ことをずっと悔しく想って恨んできたことと、「されなかった」ことをよかったと喜んでいた施設長さんの想いがすれ違うことの不幸。その装置を(存在は知らずとも)欲していた人間がいたということ。真司に救ってもらったすみれはどんなふうに成長するんだろ。

相変わらず鷹野さんのハイパースペックっぷりがすごいんだけど、今回はアヤコが酷いw不二子ちゃんなのにやることがエグい。彼のスペックを信じて飛行機を墜落させるとかさすが不二子ちゃん。いやアヤコ。ほんとにみんな生きててよかったよ・・・っていうか水事業はどうなるんですかね。田岡が水のペットボトルを常に携行していないとパニックになるってエピソードが印象的。

森博嗣「ψの悲劇」(23)

ラストシーンでめちゃめちゃ鳥肌立ちました怖かった。ゾッとした。

館ものの密室連続殺人事件でも始まるのかとおもったのに中盤あたりでようやくこれがSFものだと理解しました。腑に落ちて一気におもしろくなった。シリーズものとしては島田さんくらいしか登場人物がいなくて、真賀田四季の名前は出てくるけどそれはもはや概念だし、なるほどGシリーズ後期三部作は島田さんのシリーズなんですね。そしてWシリーズへと続く、と。ちょっと待って、わたしWシリーズなんて知らないんだけど。百年シリーズはちょっとは読んだ。ウォーカロンも聞いたことある。っていうレベルなのでどれがなんの布石とかぜんぜんわかんなくて何もピンともこないのがざんねんですけど、たぶん支障ない。たぶん。Yの悲劇とかどんな話だったっけ・・・(ポンコツ

プロトタイプって試作品って意味だとおもってたんだけど、どうやらオリジナルってことだよね?原型って意味なのかな。脳のアルゴリズムをコピィしたロボット(ちょっとなに言ってんのかわかんない)が人口の激減した街を闊歩してる様子はうすら寒くて不穏。プロトタイプを同じとするロボットが幾体もあるってことだよね?その中で唯一の存在になりたいと願うロボットによる殺人。猫殺しと毒殺未遂事件の真相は、ここまで来たんだな、って感じでした。ほんとうにゾッとしたなぁ。鳥肌がまだ消えないよ。

Gシリーズは次作で完結するそうですが、いったい?なにが?完結するというの??というきもちでいっぱい。わたしは赤柳さんの正体が知りたいです森先生・・・

(追記)

八田博士がへっくんなのではという説を見かけて(あのプロペラはへっくんの飛行機好きというアレなのではと)では奥さまは彼女~~~!?ってめっちゃ楽しくなったので実はそうでなくてもいいです。でもそうだと楽しい。やっぱりS&Mから始まったサーガだものね。