茶の間でおま。

本とかテレビとか宝塚とか。

万城目学「とっぴんぱらりの風太郎」(51)

 

とっぴんぱらりの風太郎

とっぴんぱらりの風太郎

 

 

わたしずっと「ふうたろう」だって思い込んでたんだけど、まさかの「ぷうたろう」だってことが読んでる途中(第四章だった)(ねね様に名前を問われて風太郎が「ぷ、風太郎でございます」って言うシーン)でわかって、え、ぷ?ぷってなに???って最初のページに戻ったよね!そしたら初登場時にちゃんと「ぷうたろう」ってルビがうってあるし!!その後だって折に触れてルビがうたれてるし!!!つかそもそも「とっぴんぱらりのぷう」だし!!!!!><><><ぷうたろうだなんて、気が抜けすぎる名前である・・・しかもニート忍者ってそれつまりプー太郎・・・っ!(歯ぎしり)

 

まきめさんの時代小説、堪能しました。

大坂冬の陣の前の時期に始まる忍者モノで、それも伊賀モノで、いまいち人間関係がパッとしないんだけど、なるほど御殿が藤堂高虎で、大御所が徳川家康なんですね。

ひょうたんが出てきたときには大笑いしたし、ぷうたろうが流れからひょうたんを種から育て始めたときには、ちょwまきめさんの私小説すぎるwwwwwwwwwwって泣きながら笑ったんですけど、それ以外に笑うところはあんまりなくって、割と真面目な時代小説でした。

なんたってぷうたろうが表六忍者なもんだから、ちっとも忍者っぽくないし、へっぽこだし、いざっていう場面ではミスするし、なんでも表情に出しちゃうし、ちょっとお金が入ったらすぐ怠けちゃうし、何か頼まれものをしても、別に義理立てする筋合いなんてねえしーとか言うて放り出しそうになったりするし、何かにつけかっちょわるい。なのにモテる。なんでや!!みんなダメ男に引っ掛かるパターン?????

悪いやつじゃないとは思うけど、そんなにええやつでもないと思うで。

 

戦のさなかに、図らずも年端もゆかないこどもを殺してしまったことの良心の呵責をずっと持ち続けたぷうたろうが、誰かを助けることで償えばいいと言われたシーンと、ひさご様から赤子を受け取るシーンでは感動しました。

きっと彼女は生き延びる。

大坂の街の人が、きっと大事に育ててくれる。

だって、太閤さん、かわいそうやん??(号泣)

 

忍びであることになんの疑問も持たずにいたぷうたろうが、ふとしたきっかけにそのアイデンティティを奪われ、根なし草のような生活を始めるわけだけれども、それを心の底から羨ましいと思ってる人間が彼の周りにたくさんいたことにいっちょも気づかなくて、その鈍感さにもイライラさせられるんだけど、その彼が最後の最後に忍びである自分をようやく自覚して、彼なりに納得のいく最期を迎えることができたのは、ちょっと出来過ぎかなとは思うけど、生きるための手段として忍びにならざるを得なかった人間として、ぷうたろうは立派にその生涯を生きたんだとおもう。

わたしは、あそこで百に看取られながら死んでいったのだとおもうよ。