茶の間でおま。

本とかテレビとか宝塚とか。

今野敏「隠蔽捜査」(30)

ドラマの原作を読もうキャンペーン☆

 

隠蔽捜査 (新潮文庫)

隠蔽捜査 (新潮文庫)

 

原作に忠実なドラマだったことがよくわかりました。

どのキャスティングも絶妙すぎて、セリフの一つ一つがちゃんと脳内再生されて楽しかったです。

これ一冊でドラマの1・2話分なので、ドラマよりも丁寧に竜崎の心情が描かれていてその葛藤に寄り添うことができました。浪人中の息子の薬物使用問題、それと同時進行に進む、現職警察官による連続殺人事件。どちらも揉み消そうと思えばできる案件だけれども、どちらも竜崎によって正しい方へと導かれる様子が警察機構・家庭というマクロ・ミクロの両面において相対してるのがおもっしょかったです。

官僚としては有能だけれども父親としては無能(by竜崎嫁)な彼が「道を踏み外しちゃいけない」っていう一番大事なことを子供たちに教えることができたのは彼の精一杯の頑張り。ブレてない。

ドラマで見たときにも思ったけれども、東大に入るということは可能性を増やすということで、東大はそのための条件の一つにすぎない、だがその条件すらクリアできないで、人生、好きに生きたいなどと言っているのは所詮負け惜しみに過ぎないじゃないか、っていうセリフがイタかったです。まさにおっしゃる通りです。努力もせずに自分の権利をふりかざすなと。挑戦する前に無理だと言うて諦めるのは馬鹿げている。うちの愚息に言い聞かせたい言葉です。

あと、警察が舐められてる社会というのはある意味健全なのではという言葉にもハッとさせられました。

でも、舐められるのはいいけど、軽蔑されるのは問題だ。まさに。軽蔑されないために正義の原則を貫く。竜崎のブレのなさが爽快でした。