茶の間でおま。

本とかテレビとかすきなものたち。

2011年宙組「ヴァレンチノ」

2011年3月にバウ公演→日本青年館公演と続く予定だったのが、この年のこの時期に起きた東北地方太平洋沖地震の影響により日本青年館公演が中止となり、その夏になんとか公演にこぎつけた、という演目です。

ゆうひさんのヴァレンチノと言えばアパショでも見たのですが、こうやって自伝的なものを見ると想像していたのと全然違って、虚構と現実のはざまで揺れるスタァの苦悩というのがゆうひさんのビジュアルと相まってグッときました。アメリカに渡ってオレンジ農園を買って、それで一儲けして、故郷から母親を呼び寄せて、嫁と子供と家族みんなで幸せに暮らす、という素朴な夢を抱いていた彼の人生がどこをどう間違えたのか、波乱万丈な生き様を描くことになり、彼のしあわせとは、とそのエンディングに涙が止まりませんでした。

ラテンラヴァーとしての姿だけを想像していたら、全然違うゆうひさんにびっくりして、世界中の女性にキャーキャー言われてたその人が実はささやかな幸せを望んでいたっていうそのギャップがもう。

もう。

もう。

事実とは少々異なるようだけれども、ゆうひさんのルディの物語はとても切なくて楽しめました。

すみ花の出番が少なかったのが気になったけれども、その分すごい役をやっていたのが七海ひろきさんですよ!!!きゃーーー!!かいちゃんの女役とか始めてみました、なんにも違和感とかなくて、見たことのない美しい姿にずっと翻弄されました。男役のする女役、という設定にふさわしい凛々しさもありつつ、セリフにも歌にも所作にもどこにも男役らしさがなくて、その完璧な女っぷりにめまいがするかと。

あと、舞台の上でほんとうに食べ物を食べるシーンがあったのですがこれは千秋楽だからというのではなく?通常運転だったのでしょうか??モグモグしながら、セリフを言うのにちょっと待って、ってお水を飲むゆうひさんとかwwwwwwwパスタをモグモグする純矢ちとせさんとか珍しい風景すぎてwww

二枚目じゃないゆうひさんの姿を初めて見たので、なるほど銀ちゃん・・・!ととても期待しております。銀ちゃんの恋、とっても楽しみ。