茶の間でおま。

本とかテレビとか宝塚とか。

加藤シゲアキ「傘をもたない蟻たちは」(40)

シゲアキ先生がエロ本を書いたと聞いて。

傘をもたない蟻たちは

傘をもたない蟻たちは

 

初の短編集。

おお、シゲがこれを・・・と、最初の一編ではとてつもなく恥ずかしかったんだけど、しかもなんだかシゲっぽい中二っぽさがあったし。でも続く二編目で、シゲの書いたものだということを忘れ、強烈なしっぺ返しを食らう主人公に唸らされ、三編目での病んだ感じにまたもや中二出たよ、って微笑ましくなり、次の四編目ではなんとSFですか、しかもエロではない・・・!と感動し、五編目でのホラーはどこかで見たことのある展開なんだけれど、これをシゲが、と思うとまた違った感慨があって、最後の書下ろしではシゲが同性愛について言及しておる・・・と震えました。いろんな方面に貪欲な姿勢が伝わってきたし、書きたいものを書いてるんだなぁってわかったし、やっぱりシゲだなって思う場面も多々あって、どれもこれも余韻を残すラストで、最後までキッチリと書き込まないというのが余韻につながってるんだと思うんだけど、それがいくつが続くと食傷するね。

タイトルの意味深さもさることながら、書下ろし編の「にべもなく、よるべもなく」というタイトルの惹きつける力の強さ。青春とは。