茶の間でおま。

本とかテレビとか宝塚とか。

佐藤正午「鳩の撃退法」上・下(10)(11)

文春第8位、このミス第11位作品。第6回山田風太郎賞受賞作。

鳩の撃退法 上

鳩の撃退法 上

 

 

鳩の撃退法 下

鳩の撃退法 下

 

佐藤作品は「身の上話」に続いて二作品目。「身の上話」の感想読み返してみたらあんまり感触よくなかったんですけど、久しぶりの佐藤さんは(どうやら5年ぶりの長編らしいです)おもしろかったです。しかし長かった。そして回りくどかった。おもしろいんだけど!でも!!みたいな。作家である主人公が書いている小説の世界と、実際の世界での事件とが混じり合って混沌としていくのが恐らく狙い通りなんだろうけれども、じれったくてもどかしくて、やっぱり長かった。それは恐らく文中にある「本の筋書きだけを追って得意技の一気読みをして、泣きましたとか言いたがる女性」というフレーズに自分が当てはまるからなんじゃないかと。図星をさされたようでドキリとしました。わたしの本の読み方はひとつの作品を何度も読み返して文章を反芻するというのではなく、一つのエンタメとしてバーーーっと文章を消費しているという自覚はあるので、その消費の仕方に文句をつけられるとぐうの音も出ないっす。MSK。MS。みたいな。なんで文中にDAIGO語が出てくるのかわかんない。

結局何が真実でことの顛末はどういうことなのだと混乱したまんまなんですけど、これはもうTMI(too much information)ということなのだと思って。いやでも、なんのために鳩(偽札)は解き放たれたのか気になるし、秀吉が妻にこだわるのもよくわからないし、倉田がその娘にこだわるのもよくわからない。いっそ二人がデキてるのだってほうが納得がいった気がする。ところで倉田は山内練というイメージだった。そして津田さんがやたらモテるのがハードボイルドだった(ハードボイルドの意味はたぶんそんな意味ではないの知ってる)(こんな人に捕まる女子になってはいけないと肝に銘じたくなる

あとは東北から流れてきた津田さんが流れ着いた街がどこであるのか内緒のままなのもひどく気になるし、後半突如出てきた徳島県池田高校という名前にもビックリした。わたしは四国かなっておもったけど、佐世保なの?そうなの??佐世保に雪は降るの?

そうだ、秀吉はどうして妻が妊娠した時、自分の子ではないと確信が持てたの?ただパイプカットしただけ?それとも自身が不妊症だったの?そのことを知らずにあなたの子よってしれっと言う妻が怖いし、そこまでして産もうとおもうことに心の底から共感できなかった。

読後はドーナツより、ハンバーガーが食べたくなった。