茶の間でおま。

本とかテレビとかすきなものたち。

「SHERLOCK/忌まわしき花嫁」

21世紀に生きるシャーロックの世界観がだいすきだったので、1895年のロンドンが舞台のホームズなんてつまらないわ、って食わず嫌いしてたんですけど(劇場公開にも食指が動かなかった)むちゃむちゃおもしろかったです!!っていうか、ふつうにシリーズの続きでした。S3.5って言われてるなんてなんで誰も教えてくれなかったの!!

つまり、21世紀のシャーロックがトリップして1895年のホームズの世界に飛んだと。それは死んだはずのモリアーティが本当に死んでいるのかを知るため。精神の宮殿は危険。高機能社会不適応者であることにはたびたび触れられていたけれど(本人がドヤ顔で言うてる)麻薬中毒者であることをここまで前面に出してきたことにびっくりした。彼の超人的な部分がそれが原因であるように描かれてしまうことは危うい気がする。精神の宮殿で精神集中するための手段。そこに深く関わるのが「赤ひげ」というのが原典を知らない身としてはもどかしい。今回は「5粒のオレンジの種」もそう。こういうエピソードにピンとこないのが悔しい。そして作ってる人たちがそれを一切説明してくれないのがwむかつくwww知ってることを前提に出されるのでほんとにハードル高いです。でもその分知れば知るほど奥が深くてささいな映像のひとつひとつにも意味があるのだと思わせられるから目が離せない。セリフのひとつひとつもしかり。

女性参政権運動に参加してるというメアリーのセリフや、「(ワトソンが)目にくれない人々の集団」で「こちらの負けは決まっている」敵に対して「正しいのは向こうだ」というマイクロフトのセリフの伏線っぷりに何度も見返したくなる罠。これは時代背景も知らなくてはわからない犯人像。虐げられてきた人々たちの声なき抗議。

そして、シャーロックがトリップしてホームズの姿となった物語と思わせておいて、最後の最後の場面でホームズが未来を予言して見せて自分とワトソンのその未来での姿を語るその視線の先、窓の向こうには二階建てバスの走るベーカー街で、その様子に唸るしかなかったです。あっぱれ。

さて、モリアーティの死が確定したことによっていよいよ物語は次のフェーズへ。S4はいつ始まりますか。記憶が薄れゆく前にどうぞお願いしますよ・・・!