茶の間でおま。

本とかテレビとか宝塚とか。

近藤史恵「ヴァン・ショーをあなたに」(12)

シリーズ第二弾読みましたー。 

ヴァン・ショーをあなたに (創元クライム・クラブ)

ヴァン・ショーをあなたに (創元クライム・クラブ)

 

そういえば前作で金子さんの川柳好き設定を知ったのですが、今回は出てこなかったですよね。マカロンでも出てこなかったから、もうこの設定やめたのかなw

少しずつビターな成分がにじみ出てきていて、このテイストがマカロンにつながっていくのだなと、落とされた一滴の黒い感情が徐々に広がっていくようでじわじわと真綿で首を絞められるように苦しかったです。

出てくる女の人がだいたい感じ悪くて女ってほんとにいやぁねぇぇぇって言いたくなるけどわたしも女だったわ^^

最後の三編がいつもの高築くん語りじゃないやつで少し毛色を変えてきたのが新鮮でよかったです。二編は三舟シェフの修行時代の話で、こんなふうにあとの三人にも言及されればよいな。

心に残ったのが「天空の泉」で、あいにく星の王子様は得意ではないのでいまひとつピンとこないんだけど、恐らく彼女の恋人が女性であったというのがビックリな箇所だったと思うんです。オムレツが美味しいのよと勧めたのが女性であったというところでもしやとおもったのですが、出会った瞬間に恋に堕ちて、甘やかな日々を送ってきたその相手がうつくしい女性であったというのはわたしにとってとっても心おどる風景でした。しかし女はやっぱりめんどくさい。貞操観念の緩い相手に勝手に傷ついて、勝手に家を飛び出して、それでも追いかけてほしくてヒントになるようなものを置いてきて、それがまた「星の王子様」というなんていうかこうああもうめんどくさいわーっておもうようなアイテムで。でも彼女の薔薇のひとはちゃんと追いかけて来てくれた。やれやれ。