茶の間でおま。

本とかテレビとか宝塚とか。

西澤保彦「悪魔を憐れむ」(13)

タック&タカチシリーズの最新作ー。 

悪魔を憐れむ

悪魔を憐れむ

 

おおよそのキャラ設定くらいしか覚えないけど無問題。ボンちゃんが教師になるのはうっすら覚えてるけどウサコが結婚するとか全然覚えてないわ・・・タックとタカチの遠距離恋愛っぷりの気恥ずかしさ。千暁さんって呼ぶタカチに身もだえするぅぅぅぅ。でもふたりがどうなるのかやきもきしたことを思えばこうやって落ち着いて(おもにタカチが)よかったなーっておもいます。

そして今回は最初の一編「無間呪縛」でガツンとやられました。ああこのさいこうに後味の悪く、そしてどこまでも後を引いてうなされるようなオチ・・・性癖がすぎるのもそうだし、二人の女の人をそこまで惹きつける彼女の魅力というものがタカチ的だと言われてることにもぐうの音。果たして狂気の殺意に苛まれていた旦那は、彼女と彼女の関係を知っていたんだろうか。手籠めにした家政婦が、自分よりも妻を愛していた。さらには息子の幼馴染までもがにっくき妻に心酔し、そのために嫁いできたのだと知っていたら、妻が愛人の子を殺したのだと思い込みたくて気がふれたのもわかる気がする。彼が彼女に手さえ出さなければ、そうすれば女主人と家政婦のふたりはいつまでも寄り添って生きていけたのかな。と、詮無いことを夢見てしまうけど、おそらく彼女もまたその夢想に苛まれて贖罪の日々を過ごしてきたのだろうと思うと、ああもうほんとに西澤さんは罪なことをしますね、と逆ギレしたくなる。女どうしの美しい関係に男が入り込んでくることによって一気に陳腐にくだらなくなるから男の存在は罪。

それにしても自分を騙すために何度も渡米して自分あてのラブレターを投函するのも、妻が殺したに違いないと思いたくて事件後にトリックを造作するのも、正気の沙汰ではなさすぎて、そのどっちもが男だというのがやっぱり憐れ。