茶の間でおま。

本とかテレビとかすきなものたち。

竹本健司「涙香迷宮」(14)

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このミス1位、早川2位、本ミス4位、文春3位。

圧巻でありました。 

涙香迷宮

涙香迷宮

 

いやもう何を言ってるのかさっぱりわからない。そもそも黒岩涙香という人物を知らないし、連珠も知らないし、棋譜だか碁譜だかがバーーって出てきても、・・・うわーってくらいしか思えないし、終盤のいろはにいたっては、もう斜め読みもいいところで、これは創作なの?それともほんとうに涙香の残したものなの???ってそんなことばっかり気になって、でも最後の謎解きからの回文(じゃないけど)が表出したときにはおおおおお、と背筋が伸びました。お見事。さっぱりわからんけど!「たいこめ」が酷い。ググったけど酷いwwwいろんな世界を知ることができたのはおもしろかったです。モンテクリスト伯を「巌窟王」、レミゼラブルを「噫無情」と訳したのは彼だというエピソードとか。

どうやらシリーズもののようで超人的頭脳を持つ智久くんが天才棋士でその彼女が女子高生であるとかいうキャラ説明がないままに事件が起きたりするあたりの不親切さとか、その以前あった事件からの流れだろうと推測される彼への警察の信用っぷりとか、あとはオマケのオマケのオマケでしかない殺人事件のアレコレであるとか、最後に中絶される水平思考パズルの正解とかもうどうでもいいよね!ってなるほどの圧倒的な世界でありました。