茶の間でおま。

本とかテレビとか宝塚とか。

柚木裕子「BUTTER」(32)

モデルになった人がブログでめっちゃ怒ったはるwww

モデルとなった事件はよく知らないんですけど、被害者にですら美人でないと言われるような人がたくさんのおとこのひとに傅かれるのってどういうメカニズムなんだろうってとっても不思議。でもこの本の中にも答えはなかったような気がする。ただ、彼女に近づいたばっかりにその瘴気にやられてしまった人たちの物語だったような気がする。

女とは、という命題が大きく提示されてはいたけれど、そして女であることに振り回されるひとたちがたくさん出てきたけれど、果たしてそこに男性性はどういう役割を持って登場してたんだろうっておもうと、それは父性でしかなかったのかなとおもう。愛とか恋とかではなくて。その中で、主人公とその親友の関係性というのが「親友」というほどには盤石ではなくそれでも親友としか呼べないような関係性は、女子高時代の「憧れの王子様」と「女である自分に欲情する女子」というヒリヒリするような関係を引きずっていて、この自分に欲情しているという事実に対して恍惚となる主人公のアイデンティティというものにとっても惹かれた。

終わりがわりとファンタジーな感じのハッピーエンドだったのがまさにファンタジーでしたが、冬の刺すような寒さと、埃っぽい淀んだ空気と、そしてバターの背徳なまでに豊かな香りというのがとても肌身に感じられる物語でした。