茶の間でおま。

本とかテレビとか宝塚とか。

道尾秀介「スケルトン・キー」(33)

これはよいミステリー!!

ピーー*1とかピーーー*2とかのトリックがふんだんに盛り込まれててその仕掛けにビックリもするし、そもそもサイコパスの一人称というのがとても挑戦的で見事でした。途中に彼の存在が明らかになった時には思わずページを戻って漢数字の鏡文字を確認したりしました。仕掛けが分かるとわかりやすい。後半は4人のサイコパスが一堂に会してサイコパスの見本市のようになってるんだけど、え、これはギャグかな?っておもわずわらいそうに。サイコパス同士ってそんなに簡単に出会えて分かり合って殺し合うものなの???めちゃくちゃカジュアルにひとを殺すのが、まあそれがサイコパスなんだけど、わかっててもなんか現実味がなくて、さわるものみな傷つける尖ったナイフかよってなったよね。

それでもなんとか反社会的な部分を閉じ込めようとする主人公の姿勢に、きっとこんなふうに苦労してる人たちが少なからずいるんだろうなっておもうし、なんらかの拍子に反社会的な行動を起こしてしまう危険性を抱えて生きるというのは本人もそうだけど周りのひとたちも相当しんどいことだろうなってため息が出た。最後の、彼らの母親の今際の言葉*3が、本当にそうでありますように。祝福の言葉でありますように。

あと気になったのは巻末の参考文献一覧に「宝くじで1億円当たった人の末路」が挙げられてたんですけどいったいどのあたりが参考にされて描かれたのか気になります。

*1:ふたご!

*2:入れ替わり!!

*3:「あなたたちも、大丈夫です」「大丈夫です」