めんたん追悼で関テレ映像を何度も見ました。
印象的なコーラスの場面が多くて、銀橋をスターたち（涼風久世天海というウタコさんに続く三代のトップさんが一同に会していることの奇跡）が行き来しながら歌う軽妙なロンドンとか、一番大好きなのはブランドレイ夫人の邸宅での舞踏会でエステラが本舞台でこれ以上ないくらい誇らしげに高慢に高らかに歌い上げるのを淋しそうに見るピップが銀橋で別の歌を重唱する場面なんだけど、一番の見どころは終盤のロンドンを脱出する計画のはじまりでたくさんの人が夜の闇に紛れてその思惑を交錯させる場面でのウェミックのボートを探そうというソロパートです。ほんのふたつのフレーズだけれども、暗闇の中でピンスポが当たって、そして銀橋にはウタコさんという場面、響くウェミックの歌声。ため息。すばらしい。よく通るソリッドな声質はれんこんちゃんに似てるなってそういえば前から思ってた。それからさくらさまはミミさんにとてもよく似てらっしゃる。上級生のトップさんの大きな手のひらの上で安心して自由自在に伸びやかに笑ってらっしゃるところとか歌声で魅せるところとかあと丸顔とかｗウタコミミ時代の作品の再演が今の月組さんであればぜひとも馳せ参じたいです。
高慢で冷酷なエステラが、育ての母であるミス・ハヴィシャムに向かって言う「あなたが私に下さったものは、いつでもお返しします。でも、あなたが私に下さりもしないものを寄越せと仰っても、それは無理ですわ」がさいこうに好きだし暗誦できる。でも、あなたがわたしにくださりもしないものを！寄越せとおっしゃっても！！！･･･それは、無理ですわ。ハイ、さいこう！わたくしの成功も失敗も称賛も非難もすべてあなたのものです。では、わたしはなんなのです･･･？からっぽなエステラがからっぽであることに気づいた時、それを満たしてくれるのがピップだと気づいた時、物語は感動的なフィナーレを迎える。愛の物語だ。
あと、パンフレットを読み返していて気づいたんですけど、ウェミックったら会計係のミニィと結婚するですって！？ミニィって誰よ！？ほんとに関テレ映像はカットされてる場面がいくつもあって悔しいです！失われたものは大きすぎる。
東京公演のプログラムを12/18の夜中に勢いでポチったんだけど、届いてびっくり。中に当時のフライヤーと新聞記事が。
こんなのすごくだいじにされてたものだろうに。こうやってわたしのもとにやってきたことが感慨深いですありがたい。
