茶の間でおま。

本とかテレビとかTHE RAMPAGEとか。

2021年8月号

・読んだ本

万城目学ヒトコブラクダ層ぜっと」上・下(61)(62)
壮大なホラ話たのしかったー。タイトルロールの存在が明らかになったときめちゃくちゃわらったwあとこれはわたしの嫌いなキャンキャン吠えるだけの女子キャラかと思われた銀亀三尉の自衛官な発言がおもしろすぎて抱腹絶倒大草原不可避でした。思い出し笑いするのはぜっと*1たちのことを民間人と呼び、地元住民枠で自衛隊が守るべき存在なのではと言い出したところですw

湊かなえ「ドキュメント」(63)
シリーズ第二作だというのを知らずに読んで、もちろん前作のこととかイチミリくらいしか覚えてないからめちゃくちゃ差し障りのある読書となりました。主人公がいったいどんな事故に遭ったのかほのめかされるだけで進む物語はストレスだった。あと三年生との確執とか。最後コロナのせい(とは書かれてないけど)で中止となった全国大会というのは、こういう世界になってしまってから決まった結末だったのかなって気になった。最後だけ書き下ろしだったので。ほんとは違った結末があったんじゃないかな。*2

辻村深月琥珀の夏」(64)
親と子が引き離されて生活する保護施設なのかとおもいきやそうではなかったと分かった時に感じた恐怖。年端もいかない子と離れて暮らすことが子のためと思い込む親たちの狂気。あれだけ親と一緒に暮らしたいと願った彼女に、わらいながらあらやだそんなに一緒に暮らしたかったの?ってほほえましいものを見るように言う親たちの狂気。思想や信教は否定してはいけないとおもうけど、それは自分だけのものとして、決して子に強要してはいけないよなと強く強くおもった。高い教育を受けた裕福な家庭の専業主婦がそういう思想にかぶれやすいという言葉に、ああ...と頭を抱えたくなった。お金があって時間もあって熱意のある人。逆に言えばそれだけの教育のプロではない素人がこどもたちを育てることがどれだけ難しいことなのかと絶望する。家庭教育の難しさ。

新川帆立「元彼の遺言状」(65)
第19回このミス大賞受賞作。やっぱりこのミスとは気が合わない\(^o^)/「資格仕事との兼業を考え医学部を受験するも落ちたため東京法学部へ進学し、司法試験に合格。司法修習中に最高位戦日本プロ麻雀協会プロテストに合格して1年間プロ雀士として活動。2017年1月に弁護士登録」っていう作者のプロフィールのほうがおもしろいwww

鈴木亮平「行った気になる世界遺産」(66)
虎狼の血2のニュースで彼の書いた松坂桃李くんの絵を見て、絵も描けるひとなんだって心底驚いたんだけど、Wikipedia先生によると英語が話せてドイツ語も堪能で世界遺産検定1級合格者でトランプマジックが得意...?さらにホリプロ公式には特技に「裁縫」って書いてあってもうやだwwwってわらいながら泣いてる。そして行ってもいない旅行記を書いたとか正気の沙汰ではなさすぎてもはやこわいです。鈴木亮平こわい。そして旅行記の文章が素敵で、無限にわいてくるのではと思わされる語彙の豊かさがわたしを無言にした。すばらしかった。世界遺産なんてだいたい「すごい!」しか感想なんてないのに30編すべてがぜんぜん違う言葉で紡がれていたことに感動した。「心以外のものに残すにはこの光景は美しすぎる」「澄んだ静寂」「絶対の動」「夜の獣たちの吐息が島を駆け巡りだしたころ」「偉大な征服者の魂は、今もこの地に、青い執念を燃やしながら恐ろしいほど静かに眠っている」ああ声に出して読みたい日本語たち。一目惚れしたのは「昨夜のテキーラが頭の中でかすかに揺れた」というフレーズ。現地でお酒を飲む場面が多くてそれだけでうれしくなっちゃう。わたしと一緒にピラミッドを照らすイルミネーション見ながら地ビールのもう!あとがきのあとがきで青木崇高くんの名前があってああなるほどと合点がいった気がする。ムネムネわたしと結婚して(どさくさ)あとがきでの世界遺産への熱量もすごくて、なのに全部さいごに「行ってませんけど」がつくのめちゃくちゃおもしろくてゲラゲラわらった。あと、ダイビングとかもめちゃくちゃ似合う~~っておもったのに「ダイビングしたことないですけど」って書いてあってないんかーーーいって盛大にずっこけた。めっちゃおもろい。すきです。

浅倉秋成「六人の嘘つきな大学生」(67)
いわゆるロストジェネレーションの人間なので御多分に漏れず就職に失敗したんですけどそもそもわたしは労働したくない人間なので就職活動には無理がありすぎた...志望動機もなければ志望理由もなければプライドだけが高いばっかりで勤労意欲のない人間なんてそりゃあの就職戦線を勝ち抜けるわけがないですよね。挫折というものを知らずに生きてきたので最初はやる気があったし内定なんてすぐにもらえるものだとおもてたのにその嘗め腐った態度もあかんかったんでしょう。ほんとにあの自分を粉飾しまくってパッケージする作業ってなんの意味があったんだろうなーって楽しくない思い出を思い出してほろにがさにしかめっつらになった。素晴らしいエンタメ小説だった。おもしろかったです。
豊田美加「小説孤狼の血 LEVEL2」(68)
映画を補完するために読みましたー。映画そのままでありがたかったです。上林くんの描写に「悪魔のように先の尖った耳」とかあってわらいましたwあの耳ほんとに特徴的でそれを十二分に生かした髪型だったよね...あとチンタが取調室で刑事のひとに「すまんで済んだら不動産屋はいらんのんじゃ」って言われてたのなんで不動産屋...?って映画見たときにはわかんなかったのが「住まん」ってことか!!と急にひらめいてアハ体験だったwあと年の離れた真緒の弟と妹が腹違いの弟妹だとわかった。年齢的に親子でもおかしくないなとおもてたけど、そうではないとわかってよかった。真緒がことさら幼い弟妹に優しい声を出さないあたりが印象的だった。真緒の過酷な環境がよくわかって彼女を見る目がすこし変わった。あと上林少年の供述調書がちゃんと読めたのよかった。母親の眼をつぶすくだりで、十年以上沈黙を通したのにこんな時だけ大声を出しやがる、皮肉なもんじゃときっと淡々とおもったであろう彼のきもちを思って泣いた。そういえば今作ではエロスがすくなめだったなと。

李琴峰「彼岸花が咲く島」(69)

 

鈴木亮平つれづれ

というわけで(というわけで)ここのところ彼と向き合ってるんですけどなんかこういう始まり方に不慣れで、こんなことですきになっていいのかなってきもちが拭えなくて、でもすきってきもちに嘘はついちゃだめだよねってぐっと手をにぎりしめては、でも...って逡巡を繰り返す日々。いままでたくさんその姿を見てきたはずなのに、その時々のわたしは彼に心を動かされることは少しもなくて、まさかそんなこんな突然に恋に落ちるなんて。いやちょっと待って、これは恋なの?ほんとに??Wikipedia先生が教えてくれる彼の出演作の中で、恐らくわたしが一番初めに出会ってたであろうのは初代花君。第一寮のたぶん筋肉担当。だろうな。うん、たぶん見たことあるはず。ぜんぜん記憶にないけど。シバトラはわたしにとってだいじな作品なのできっとそこでも姿を見てたはず。ぜんぜん記憶にないけど。っていうかなんですって「シュアリー・サムデイ」出てたですって...?うそだろ、もう自分が信じられない...(大の字)わりとどこにでも出ててわりとしょっちゅう会ってたはずなのに、思い出はぜんぜんなくって、そのことにすらきづいてなかった。なのに突然その思い出が惜しくなる。今までだいじにしていなかったものが突然だいじなものになる。そういう経験を、いまわたしはしてる途中。そして彼を透明人間にしてしまってた自分に絶望してる。

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うっかり今こそ「HK変態仮面*3を見る時なのではないかと腰を上げかけたんだけど、ちゃうちゃうちゃうちゃうちゃう、わたしがすきなのはそういうのとちゃう、わたしの中の彼はいつまでたっても凛として美しいままでいてほしい、と却下しました。どんな彼でもすき、って言えなくてごめんなさい。まだ恋は始まったばかりなのでお互いいいところしか見たくないじゃない?*4 

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ついつい「わたし恋をしている~」って口ずさんじゃってテーマソングになってます。ちょうど夏の歌だし。恋に浮かれてもいいじゃない?夏だし。

 

・夏休みに家で見た映画

不夜城
すきな映画のタイトルの筆頭に挙げてるやつを20年以上ぶりに見ました。昔見ただいすきだった映画が大人になってから見るとそうでもない...ってしょんぼりすることになったらいやだなって(例:「AKIRA」)おもったんだけど、杞憂に終わってなによりです。わたしはこの歌舞伎町に憧れて焦がれてでも行くことはなくて(怖い)(センター街どまりだった)そしてたぶんこの映像の中に存在する風景はもうないんだろうなという寂寥感。この日本なのに日本ではないようなアジアの香りがたちこめる風景に心惹かれたのだったってことを思い出した。それから金城武。わたしたちみんな「恋する惑星」がすきだったじゃない?およそ四半世紀ぶりに見る彼はわたしの記憶の中の彼と比べるととっても若くて、こんなに若かったんだ(当時24歳)とその若さに目を細めてしまった。あんまり感情を表に出さず、あんなふうに露骨に言い寄られてもデレデレしたりしないのほんとにすごいなっておもったけど役は30過ぎの設定なのか。それにしてもベッドシーンが過激でビックリした。年寄りには刺激がつよすぎた...惜しみなくさらけ出された山本未来の痩せたからだの色気がすごい。彼女だって当時23歳くらいなのにあそこまで老獪さを見せられるなんてすごい。すきなお芝居。それから特筆すべきは若き日の谷原章介の端正なうつくしさですよね。そうだった彼は美人なのだったと新鮮な気づき。あと、街角に出てきた「セブン・イヤーズ・イン・チベット」のタイトルもうれしかったwブラッド・ピットもわたしの青春なので。桔平ちゃんがカッコよさを封印してただ狂気を巻き散らかしてたの最高だったよね。*5夏美が二回クルマから落ちるシーンで、紙切れが舞ったりクッションの中身の羽根が舞ったりするのなにを表してるんだろうっておもったけど、最後の最後、健一がクルマから出ていくときに「夏美ってだれだ」ってあのセリフを言う時に、雪が舞うんだよね...!夏美にしか見えなかった雪。ふたりのラブストーリーの背景となる複雑な人間関係を理解するにはちょっと厳しいけど、それでも彼らがお互いを破滅に追いやるあの名場面は当時のわたしの心をつかんで長く離さなかったんだろうなって納得できたし、今見てもなおあのラストシーンのセリフは観終わってからも大きなため息をつかせてその姿をまぶたに何度も浮かべさせる。今はとっても海外に旅に行きたい。いちばん行きたいのは台湾。

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セブン・イヤーズ・イン・チベット」のプレスシートと「不夜城」のパンフレット。

 ・買ったもの

「えんぶ 2021年8月号」
高橋一生くん表紙。フェイクスピアのお話。作中の「書き込んだが勝ち」っていうセリフは観た時にわたしも、ああ...って眉間に皺が寄っちゃったんだけどそのことについて高橋一生くんが「皮肉です」って言い切ってて(あの笑顔で)(イメージ)でもそういう人たちには届かないメッセージなんだなってわかってるであろうことが哀しかった。でも彼は(想いを)伝えたいと思ってお芝居をしてるわけじゃないって言ってて、そのあたりのある種、観てる者を突き放す感じが冷たいですね。っていうかたぶんもういろんなことにこりごりで生きてる人間と関わりたくないんだろうなーっておもってしまう。知らんけど。それでもお芝居をして救われてるという高橋一生くんを見て確実にわたしも救われたので、まあやっぱり相思相愛なのかなって。わたしはちゃんと劇場で光を感じたよ。

*1:ゾンビ

*2:湊さんはこの作品の後、1年間の休業に入られたの全然知らんかった。

*3:足立理くん出演作なので見なあかんなーーと思い続けて幾星霜。

*4:※7月のおわりころに、彼の夢を見た。夢の中でわたしたちは愛のない結婚をした夫婦だった。その彼が何かに苦しみ悩んで見せた後ろ姿がとても愛しくて、うっかりそっと手を伸ばした。確かに覚えているのは、スーツを着た彼の張り詰めた背中の広さ。負の感情しかなかった夫に初めて抱いた恋心。とまどうわたし。そして戸惑う夫。(そこで記憶は途絶える)

*5:山本未来と離婚しちゃったのざんねんだったよ。