・読んだ本
西加奈子「夜が明ける」(45)
もしかしたら初読み作家さん?2022年本屋大賞6位作品。父親の不在が浮かび上がってくる。すべては父親が悪いのでは??こどもは母親だけでは生まれないというのに。弱い人間でも、それを補い合って助け合ってなんとかこどもを育てていくんじゃないのかな。ひとりじゃむりだよ。
中山七里「鑑定人 氏家京太郎」(46)
民間の鑑定センターが悪の警察機構(ではない)と闘う話はエキサイティングで、悪(ではない)に勝った...!っていう結末だったのにものすごくあっさりしてて拍子抜けした。もったいない。連載物だからかな。
アンソロジ「警官の道」(47)
呉勝浩、下村敦史、長浦京、中山七里、葉真中顕、深町秋生、柚月裕子
コロナ禍だったりオリンピックだったりまさに「今」の物語だった。
恩田陸「灰の劇場」(48)
「同居していた40代の女性二人が飛び降り自殺をした」という実際の事件の恩田さんの解答例。安易に百合にならないあたりにしびれた。過去と現在、現実と虚構が入り混じって境界があいまいになっていく感覚に溺れた。
李琴峰「生を祝う」(49)
芥川賞受賞第一作読みましたー。合意出生制度、果たして胎内の子にその判断ができるのか甚だ疑問だし、合意したことを逆手に取られて不本意な人生も自己責任だと言われたら怖いし、きっと不具合だらけの制度なんだろうけど問題はそこではなく、その前に安楽死が制度化されたというのが興味深い。安楽死の制度化に間に合いたい。費用がかかるみたいな設定だったけど、高額であることが本気度を測ることになるのかな。生まれてこなければよかったとおもったことはないけど、自分の意志で誰にも迷惑をかけずに早くしにたいってきもちはあるので。っていうかそもそも出産間近の胎児を「キャンセル」するってなんかものすごく絵面的にグロテスクで経産婦としては眉を顰めるしかなかったです。そうかそこで「安楽死」なのか...
下村敦史「コープス・ハント」(50)
未成年のゆーちゅーばーに眉をひそめてしまうアップデートできない年寄りなので、そういう「企画」動画のおもしろさがイチミリも理解できないのすまない。サイコパスのサイコパスっぷりが怖い。品行方正でもない刑事が女性だったのがいいね。
月村了衛「脱北航路」(51)
目の前で命を懸けた戦闘が行われているのに救助の手を差し伸べることができないことのもどかしさ。起きたことがなかったことにされてしまう事実も、今の時代はSNSによって瞬時に拡散されて隠蔽が難しいのだとすれば、SNSもそんなに悪くないかなとおもう。
青山美智子「赤と青とエスキース」(52)
2022年本屋大賞第2位作品。初読み作家さん。とてもよい読後感。二度読み必至とか言われるとめちゃくちゃ構えて読んでしまうので言わないほうがいいとおもうよ。名前が出てこないの怪しいなーってずっとおもいながら読んでたので。でもあの喫茶店のふたりがそうだとはおもわなかったw漫画家のふたりのエピソードがとてもよかった。センパイ漫画家さんが岡部たかしさんで、天才の彼が横浜流星くんという脳内キャスティング。
真保裕一「シークレット・エクスプレス」(53)
記録漏れ。いつ読んだっけ。
・見たドラマ
「卒業タイムリミット」
主演の子がどうしてもれんれんにしか見えなくてれんれんにしか見えなかったです。〇〇に似てる、という言説を不快におもう当事者がいるときいてからちょっと声高に言うことをためらってしまうんだけど、〇〇に似てるってめちゃくちゃ言いたいのよ!!!!!!すまんな!!!!!!!!!
「私のエレガンス」
紅ゆずるさんに似てる()ともっぱらの噂のファーストサマーウィカちゃんすきです。エンディングの曲もハッピーでだいすきなんだけど、作詞作曲布袋さんなんだ!へー。楓つんの役者さんが見知らぬイケメンでよい存在感だった。*1
・瀧川鯉斗独演会
初めて落語を聞いてきましたー。演目は春風亭昇吾さんによる「鈴ヶ森」と瀧川鯉斗さんによる「荒茶」「紙入れ」「片棒」でした。なんせ初めてなのでどれがどれでどれがアドリブなのか分からないので、他の師匠のも聞いて勉強したいです。客層を探り探り小噺を繰り出していかれてたのを「テイスティング」と言われてたの言葉の妙だな~~~とおかしかったです。その結果が下ネタ多めだったのはわたしたちの責任なんですかねwwwちょっと納得がいかないですwwwwww瀧川さんとの出会いは確かかずほくが出たダウンタウンの番組*2暴走族の総長から落語家へという経歴だけは知ってた。「ボクらの時代」*3も見たはず。しかしながら役者としても活躍されててこないだの「日本沈没」に出てらしたとかまったく存じ上げずめちゃくちゃビックリした。まじっすか。なるほど斯界一のイケメンと言われるのもむべなるかなめちゃくちゃシュッとしてらした。華があった。艶やかだった。若気の至りのエピソードを申し訳なさそうにお話されるのもちょっと不憫で、あまりその経歴というのは売りにしたくはないのかなとおもった。でも触れないでいるわけにはいかないからというふいんき。最後に座布団から下りて額をつけて礼をされる姿にじーーんとしたんだけど、それもその先入観ありきなのかなとおもうとやっぱり不憫だし、でもそれも乗り越えていかなければならないことなんだと思われてるのだとしたらそれは誠実だってことなんじゃないかな。