茶の間でおま。

本とかテレビとかすきなものたち。

2023年4月号

・読んだ本

小川哲「君のクイズ」(25)
ミステリランキング本を読もうキャンペーン。文春と本ミスにランクインしたやつ読みました。「地図と拳」とは全く違う作風で、とても興味深いミステリだった。クイズのお作法たのしい。最後にYouTube開設とオンラインサロン開始というビジネスモデルがうすら寒くて怖かったです。

西澤保彦「異分子の彼女 腕貫探偵オンライン」(26)
コロナ禍の腕貫探偵。サザエさん方式だとこういうときにレギュラーメンバーが出せないという「あとがき」が興味深かった。

桐野夏生「真珠とダイヤモンド」上・下(27)(28)
バブルの時代をうまく生きられなかった人たちの疾走感。やっぱり楽して儲けようなんてことを考えたらあかんねん...ってしみじみしみじみおもた。わたしはバブルの狂騒に影響を受けなかったので(多少はあったけど未成年だったし)っていうかいわゆるロストジェネレーションと呼ばれる人種なのでなんていうかいいことなんてなにひとつなかったよなーーと指をくわえてみてるだけのことにあまりにも慣れすぎてしまってるかわいそう。高校生の時は女子大生ブームで大学生の時は女子高生ブームというはざまのせ世代だしやっぱりいつだってわたしたちにはスポットライトなんてあててもらえないんだわって暗いところから明るい場所を指をくわえて以下略かわいそう。っていうか母親の借金ってなんとかできんの?勝手に保証人にさせられるとかそんなの背負わなあかんの?マ????保証人制度まじでやめてほしい悪用される気配しかないし怖いわ。

寺地はるな「川のほとりに立つ者は」(29)
2023年本屋大賞9位作品。ノミネートされていたので読みましたが、わたしには合わなかったかな。発達障害も書字障害もその存在を知っているので、知らない人がさも晴天の霹靂...!ってふうにビックリ仰天するのがどうにもこうにも納得いかなくて、今の時代でその認識はまずくないですか。

青柳碧人「クワトロ・フォルマッジ」(30)
コナンくんばりの紅野さんの娘ちゃんが小癪すぎてwすきなひとにキツく当たる女子大生の生態が理解できなくて、紅野さん以外のみんなが理解あったのが解せぬ。倫理の乱れてるキャラクタが西澤保彦っぽいなーっておもったけどそこまでひどくなかったので(でも不倫相手が一堂に会するとかちょっとやりすぎでは)

奥田英朗「リバー」(31)
なんせ土地勘がないので地名が出てきてもどっちが群馬でどっちが栃木かわからなくて、あと登場人物が群馬側なのか栃木側なのか覚えられなくて途中で自分メモ作りましたよよよ...出てくる三人の容疑者たち、果たして犯人は!ってがぜん盛り上がる終盤、池田が一件目の犯人は俺だって告白したときがクライマックスだったのに、エ、じゃあ2件目は????って放置されたのが納得いかなくて消化不良です!!!ねえ、2件目の犯人は誰なの!!!多重人格の健太郎を完全に把握してる篠田先生のチートっぷりが都合よすぎだわよねえとはおもうし。明らかな証拠が出てこないことに忸怩たる思いをいだいたのは読者も同じで、どんなふうに犯人が裁かれるんだろうとおもたらそこはぶった切りで、今まで丁寧にその焦りを描いていたのはなんだったのーって裏切られたきぶんだし。この後味の悪さがイヤミスなのか(たぶん違

青柳碧人「名探偵の生まれる夜 大正謎百景」(32)
これはすきなほうの青柳作品。なんだっけ、近代の偉人たちが出てくるミステリ読んだことあったよなーってたぶん宮内悠介の「かくして彼女は宴で語る」だとおもう。「かくして―」は作家ばかりの登場だったのに対してこちらはそれに限らない偉人たちが(ハチ公までも)登場してとても豪華で景気がいい。途中で誰のことかわかった時にはわたしの教養もまだまだ捨てたもんじゃないなっていい気になるんだけど(松下幸之助とか)ちょっと待って、相関図見せてってなることも多くて(平塚らいてう近辺)やっぱり知識が必要なミステリとはまだまだ勝負をつづけていきたいなって。これとこれとこれをつなげることも不可能ではないという作者の発想がたのしい。

 

・観た映画

「わたしの幸せな結婚」
評判がよくてこれぞ乗るしかないこのびっg以下略というわけで観た映画です!公開からしばらくたつのに田舎の映画館を女子たちが埋めててビックリ。すごいなー。確かにタイトルから受けるイメージとは違って硬派な大正伝奇浪漫活劇っぷりがその勝因なのだとはわかる。奥津城に吊るされた封じ込められた魂が暴かれたときのふわりと広がる布が美しくて印象的だったし。冒頭の奥津城での不穏なタップダンスからして引き込まれて、なるほど建物が本物だという強みもわかった。もちろん主演ふたりの胸キュン()ドラマもときめキュンだし、あーこれは目黒蓮のことをすきになるやつー絶対すきになるやつーーと敗北感にうちのめされました。わたしはすきになんて、ならないんだから...ッって何度も抗って精魂尽き果てた。今田美桜ちゃんもベリーキュートだったし、渡邊圭祐くんの胡乱な麗しさも堪能できた。それからエンドクレジットで出てきた珠城さんが完全に盲点でいやはや度肝を抜かれたってばよ。呉服屋のおかみさんかーあーーーぜんぜん気づかんかったーーー。

「ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー」
京都みなみ会館で観たやーつ。ワン観てないけど全く無問題だったよね。あー、なるほどね、これがそれね、あーハイハイ。みたいな。まあすきだよね。ベイビーふたりのキュートなことはもちろん(伊澤彩織ちゃんよかった)(しみじみよかった)殺し屋兄弟もとってもチャーミングで(お兄ちゃんよかった)(しみじみよかった)これはみんなすきになるやつやなって合点がいった。おもしろかったー。「花束みたいな恋をした」見といてよかったー、ってすっごいおもったよね。ビジュ爆発。アクションシーンを見て、そういえばこないだのシンライダーの庵野監督のドキュメンタリでさー、なんかアクションにやたらこだわったわりにわたしの心をイチミリも動かさなかったのやっぱりそういうことなんじゃね??????って同意を求めたくなった。やっぱりアクション役者がアクションやるのってそういうことだとおもうし、そういうことなんだよ!ぜったいに!!!!って心が晴れた気がした。スッキリした。

「劇場版TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」
実はテレビであったSPになんかあんまりノリ切れなくて、あ...わたしの喜多見チーフへの恋心、消えちゃった...?って茫然としてたんですよ...ときめきを失うのが早すぎるッ...恋が持続しないってやっぱり心が摩耗してるってことなの?摩耗っていうか石化?動脈硬化みたいな?肝硬変みたいな?カチコチに凝り固まってしまって、柔軟さをもちあわせてない老化の権化ってこと??って絶望したんですよ、あんなに喜多見チーフのこと、だいすきだったのに(仰天)みたいな。おかげでプライオリティ下がりまくりでやさぐれモード全開で劇場に行ったんですよ、そもそもわたし連ドラの映画化には反対してる立場なので(キリッ)ところがどっこい、スクリーンで見る喜多見チーフやっぱりすてきで、あ~~~~~~~わたしが恋した喜多見チーフやっぱりすきです~~~~~~~~~~~~~~~~~って初心を取り戻させてくれました。ラブ。何度も迎えるピンチ、そのたびに誰かが助けに来てくれるのももはや鉄板、待たせたなって現れる千住さんに、ヨッ!待ってました!!!って大向こうを掛けたくなった(自重)終盤のピンチの時、誰が現れるのかワクワクしたんだけど、わたしは徳丸くんがスプリンクラーを再始動させてピンチを脱するのだと想像したんだけど、まさかの音羽先生で、いや、冷静に判断したらラスボスはそら音羽先生しかおらんでしょうってことなんだけどわたしも冷静な判断能力を失ってましたね~反省です(てへぺろ)死者ゼロだってわかってはいても、だからこそドラマ版での唯一の死者の存在が重いんですよね、いや、重い...重いわ...それにしても白金大臣違った白金官房長官の登場とかドラマファン歓喜でしたね!

「ヴィレッジ」
つ、つらい...くるしい......という映画でした。横浜流星くんのたたずまいに瞠目し、25年大河主演も納得のほれぼれとした役者っぷり。大河たのしみだなあ。*1閉塞感たっぷりのムラ社会でなんとか生きてる彼に、ほんとうに他に選択肢はなかったのかと、息苦しさにあえぎながら画面に見入りつつ何度も思った。若い女の子が黒木華ちゃん以外出てこなかったのも恐ろしかった。若い男の子は数人いて、そして、みんな、いなくなってしまった。

 

・梅田シアタードラマシティ「マリー・キュリー
久しぶりにミュージカルを観ました!キュリー夫人はわたしも幼少の砌に漫画で読む偉人伝で知ったくちなんだけど、そこにあったはずの男女格差とか出身地差別とか貧富の差とかを覚えてなくて、発見したラジウムの功罪に悩む彼女の姿に思わず落涙。いや、まじで前半部分はたいくtいや冗長でわたしはもうミュージカルの世界を楽しめないのかもしれない...ってものすごーく落胆してたんですよ。なんだろうこの心が動かない感じ...わたしの感情はすでに摩耗しきってて微動だにしないようになってしまったのか...憎むべし老化...と心底がっかりしてたんですよ。それが、後半の展開に涙したの、よかった!わたしの心、まだ生きてる...!という歓喜の涙でもあったんだとおもう。しかし劇場は映画館と違って人の頭が視界を遮ることが多くて、地味なストレスしんどかった。すっかり映画館の快適さに慣れてしまっているわたしはもう劇場では生きていけないのかな...(生きて)ちゃぴこさんのしゅっとした舞台姿が映えに映えて、これからのご活躍に期待しかない。不義理をしてる推しさんの男装姿には滾ったし、カテコ終わりで袖にはけていく時の手の上げ方が完全に見覚えがあるやつでwあー、いいもん見たなーって満足です。次の予定は未定だけどまたどこかでお会いできたら。

 

・買ったもの

モデル着用画像

無印のサイトでこれを見た時から全身買うって決めてました、おねがいします!!!!って勢いで店舗に行って試着したらなんだかしっくりこなくて結局買ったのはこちら↓↓です。

シャツワンピースが羽織として優秀すぎて感動してる。薄手の白トップスはインナー問題があるのでやっぱり避けてしまうし、色物のボトムスには白か黒しか合わせられなかった(求:センス)結果です。それにしてもおようふくの写真を撮るのへたくそすぎてうんざりするんだけどこれも記録なので...

去年から気になってたユニクロのカラーリブタンクトップとうとう買いました!悩みに悩んでこの2色。ボートネックからチラリとのぞくカラーがとってもかわいいのでこの春夏は着倒す予定です♡しかしそれにしても今月寒すぎじゃなかった????春服の出番少なくて不満です。

*1:写楽役を誰がするのかがわたしの一番の注目ポイントです。