茶の間でおま。

本とかテレビとかすきなものたち。

京都旅vol.7

京都へ一泊二日のひとり旅、いえ、フィールドワークです!!!

今回は雨予報と寒の戻りの気候対策が難題でした。3月だし、春服を着て街を歩きたかったよー;;濃い色のコートにこないだ東京で買ったカシミヤストールをぐるぐる巻き、撥水加工のブーツといういで立ち。案の定、おかしなところが筋肉痛だし、ふくらはぎが痛い;;さいきん京都に行くときは雨が多いのでとても悲しいです。

Day1:萬福寺建仁寺、西来寺、六波羅蜜寺六道珍皇寺高台寺、八坂神社
京都駅からJR奈良線黄檗駅まで。一日目はまだ雨の止み間が多い予報だったので、なるべく多くを回るべく、時間の節約のため荷物を預けないという選択。不本意ながらリュックスタイル。なんかこう、どうしても野暮ったいよね...でも預けた荷物を取りに行くという工程を省きたかったのでここは仕方なし。人が少ないとSNSでの自虐が有名な萬福寺さんですが、ほんとに人が少なかったです。昨年国宝に指定され、大いに沸いてらっしゃる。萬歳萬々歳\(^o^)/

中国様式の建物が新鮮で、使われてるモチーフもすてき。総門の上には鯱ではなくワニ(摩伽羅)。売茶堂のコウモリ。桃は厄除け。開梆(かいぱん)の前には自撮り台も設置されている親切設計(もちろん撮った)。参道の四角の石は龍のうろこ。伽藍の配置で龍を表してるといわれる。最奥の大雄寶殿は日本では唯一最大のチーク材を使った建物で、木で作られたでっかい建物ーーーすきだーーーーと柱に触れながら東京のコンクリート造りのでっかいお寺を思い出す。

中国語読みの読経も聞けるし、11:30には雲板という鐘板が鳴らされて、食事の時間のお報せだったのかな、日常としての営みを垣間見せてもらえたことがうれしいです。普茶料理のお弁当を予約していたので、いそいそと食事場所へ向かう。普茶料理とは隠元禅師が中国から伝えられた精進料理で、一つのテーブル*1に四人が座ってみんなで楽しく料理を残さず食べましょうという作法だそうですが、普く茶を共にするという精神とは真逆のおひとりさまにはハードルの高い作法であった。しかしそんなおひとりさまにもお弁当が用意されているのでありがたい。寒さで冷えたのでアルコールも摂取。精進料理をいただくのにアルコールなんていいのかしらんとちょっぴりの背徳感も添えて。天ぷら*2おいしかった!赤くてまるいやつは梅干の天ぷらでした。真ん中のいんげん豆は、隠元禅師が中国から日本に伝えられたもののひとつです。あとれんこんとかすいかとかたけのことかおなすとかわたしのすきなものをたくさん伝えてくれて隠元さままじ感謝。

JR奈良線東福寺駅まで戻り、京阪に乗り換えて祇園四条まで。ぼちぼち小雨が降ったり止んだりの中を建仁寺へ。建仁寺と言えばかの有名な風神雷神図屏風ですよ。しかしこれは精巧につくられた複製品なんですよね...隣で見てた人が、え、写真撮っていいの?ほんとに??すごいね???って話されてましたが、いや、まあ、複製だしな...と同じように盛り上がれなくて悔しい...でもやっぱり本物が見たいやん??じゃーん、なんと4月から京都国立博物館で開催される特別展「日本、美のるつぼ」で展示されるんですよねー!6月にちょうど(ちょうど)京都へ行くので、ぜひ本物を見に行きたいとおもいます。複製品に心躍らなくてすまない。やっぱりあるべきものはあるべきところで見たいです。ほかにも海北友松の描いた「雲龍図」や「竹林七賢図」などこれ知ってるやつーー!という襖絵がふんだんに見られて贅沢でした。すべて複製ですが。いや、複製の意義もちゃんとわかってるんや。

建仁寺はお庭がすばらしかったです。まず初めに会うのが○△□乃庭。なにがや、となる名づけ。なるほどこれが○でこれが□でほなこれが△か、と答えを出したくなる。これ以上なにも足せない、なにも引けない、禅とはこういうものかと分かった気になる。

潮音庭はどこからみても完成された風景が見られるのがすばらしく、雨のお天気がさらに風情を増して、雨の京都も(ちょびっとなら)良いかなとおもわせてくれた。しかしどうにかして自分たちだけの写真を撮ろうとする強欲なひとたちの姿が醜悪でしたね。これも有名寺だからこその弊害だろうな。しかしこの人が集まるところとそうでないところの差はどこから生まれるんだろうと不思議でしょうがない。萬福寺で誰もいない風景を独り占めできたのはしあわせ以上のなにものでもなかったけど、此彼の違いはどこにあるのか。

そしてこないだスト担と見たテレビでやってた京都ロケに出てきた双龍図も見ました。墨痕あざやかな龍の迫力はすばらしく、それもそのはず、2002年に完成したものだそうで、古ければ古いほど良いのだ教の人間としては、まあ、さいきんのやつやしな、とおもってしまうのゆるしてほしい。建仁寺ではずっと何も描かれずにいた法堂の天井にとうとう龍が。きっとこの先何百年もたってからその価値が問われるのだとおもう。

西来院を覗いてから六波羅蜜寺へ。もとは広大であったであろう境内がこじんまりとしている様子がせつない。今は賑やかな祇園の街中であるけれど、昔はこのあたりが鳥辺野という葬送地であり、あの世とこの世の境であったという雰囲気を篠つく雨がさらに盛り上げる。波羅第跡、六波羅探題府跡の石碑や清盛の供養塔などが狭い境内にひしめいて密度がすごい。そして令和館で展示されてる空也上人立像。ガラス越しではあるけれど、近い距離で見られたことに感動。やはりあるべきものはあるべきところで。維持するのも大変だろうけれど支持したいです。

六道の辻といえば小野篁の冥途通いの井戸がある六道珍皇寺へ。近年黄泉がえりの井戸も発見されたようで、ほんまかいなとおもいつつ、木戸の格子から覗けるようになっているのがおもしろい。迎え鐘の鐘が見えないようになってたり、閻魔像や篁像も覗き窓(言い方)から見えるようになっていたりと、なるほどそういう趣向なのですね。人通りも少なくて、葬送地と言われればなんとなくそんな寂しい気配が漂ってくる夕べでありました。

京都検定合格者特典を行使すべく高台寺へ行くぞーー!(六波羅蜜寺では使いそびれたぴえん)わりと、坂道が、急ですね、ほんまにねねさん、この坂を毎日のぼってはったんですか????と息切れしながら入場。開山堂の修復されていないように見えるそのままの色彩の残りがかえって趣深く、鳥肌が立つほど。きれいに修復された色鮮やかものはかえって嘘くさく見えてしまう現象ですね。古いものほど素晴らしい教の信者としてはこれ以上のよろこびはありませんでした。合掌。山を上り、傘亭や時雨亭を徘徊し、竹林を下る。嵐山の竹林が有名ですが、わたし的にはこちらのほうがずっっっとすてきだった!!だいぶ歩いて足が攣りそうだったので方丈の見学はパスして宿坊へ向かいます。そういえば、拝観入り口入ってすぐに町が見おろせる開けた場所があって、そこから見える謎の塔が謎すぎたんだけど、大雲院の祇園閣ですか...!祇園祭の鉾を模したという。なるほど。やっぱりフィールドワークだいじですね。

ねねの道を通って八坂神社にたどり着く。ほほー、実はこちらが正門なのですね。消されていない官幣大社の文字。ちょっと前に夜に無法を働く輩が出たとSNSで見かけたせいか、鈴の緒が上げられていてかなしくなりました。わたしの知ってる京都はもうここにはおらんのやなと実感。諸行無常。いたるところに細かな注意書きがされていて無粋の極みなんだけど、果たしてこれに効果があるのか甚だ疑問です。

今夜は宿坊にお世話になります。お部屋で一休みしてから、さあ、街に遊びに行くぞーーー!なるべくアーケードの下を通って雨を回避。BALビル近くの新しい立ち飲み屋さんで一杯ひっかけるぞ。こういうガイドブックに載ってないような新しいお店はたぶん地元学生たちは詳しいけど(バイトとかするし)観光客には知られてないんだろうなという感じで一見のひとり客も入りやすくてありがたい。しかも観光客に目配せしてくれるような京都の地酒や生麩田楽などもメニューにあって助かります。生麩すきなので。

お腹ごなしに街を歩くぞー。三条から新京極商店街に曲がるときのちょっとした下り坂に、そうそうそうそうそう、これこれこれこれこれーーと懐かしさがあふれる。小中学生の時に、京都に買い物に行くと言えば新京極だったんですよ、商店街にあるよくわからん服屋さんでLeeのジージャン買ったな(今もまだ持ってる)とか、このビルに雑貨屋さんの大中あったよなとかポロポロとあちこちに思い出が転がってて泣きそうになる。寺町京極に逸れて、アーケードを北上。京都にかに道楽があるなんてほんとに知らなかったんですけど!!!京都の町をグーグルマップで虱潰しに見るのがすきで、行きたいお店とかもよく探したりするんだけど、今回この近辺を見ててきづいたのめっちゃビックリした!前からあった?ほんとに??寺町にはなじみがないのはそうだけど、たいがい三条から南にしか行ったことないから...わたしの知ってる京都のあんまりな狭さにビックリですわ...本能寺の門を通り過ぎて、御池に突き当たったところで引き返し。本能寺はいつかちゃんとお参りに行きたいです。寺町京極を四条まで下って、新京極へ。噂の京極スタンドを発見。スターさんを通り過ぎると錦天満宮のビルに突き刺さった鳥居が見えてくる。閉門20時ということでまだ煌々と灯がついていて、多くの外国人観光客を惹きつけてる。境内に入ったことはなかったな、と本日最後のお参りを果たす。なんとか雨の天気が酷くなりませんように、どうかここはよしなに。
三月ということもあってか修学旅行生の姿はなく、外国人観光客の姿ばかりが目立つ。彼らをターゲットにしてるのであろうジャパニーズアニメグッズ、などと書かれた看板を見ると、ああ、ここはもうわたしが来るところではないんだなと寂しくなるもおかしい。誰が買うんだろうとおもってたお土産もの屋さんなどに人影があると、よかったなあと安堵もする。誠心院、こんなところに。またいつか門が開いてるときに。裏寺町の気になってたお店を見に行くと、サンチョもたつみも雨なのに外で待ってる人たちがいたので、ほほう、さすがの人気店。

中川大志くん出演映画を見ます。まさかの貸切状態で、京都の映画館界を憂える。存分に声を出して笑ったりしてたのしんだあとは、人気の少ない商店街を足早に抜けて、ラーメン食べたい気持ちと葛藤しつつ帰宿。よく歩き、よく遊びました!

 

Day2蚕ノ社太秦広隆寺妙心寺細見美術館
おはようございます。お世話になった宿坊のお寺にて朝のお勤め。平家ゆかりの寺宝も見せていただきありがたきしあわせ。宿坊へ戻る道すがら、雨の円山公園を散策。坂本龍馬像、ここにおったんか!!学生時代にはお花見の場所取りなどして寒さに震えながら芝生の上で酒宴を繰り広げたものですが、今ではすっかり立ち入り禁止の看板が立ち並び、ロープが張られているの見るとさらに募る諸行無常。そういえばお勤めのあとには祇園精舎の鐘の声という説もある鐘を鳴らさせていただきました。

 

前日神仏のみなさまに雨が酷くなりませんようになんとかどうぞとお願いしたおかげか土砂降りという天気ではなかったので、嵐電ぶらり途中下車の旅を敢行することに。河原町から阪急で大宮へ。なるほどこれが四条大宮か、と初めて降り立つ地に心がおどる。映画「おいハンサム」のロケ地ですね^^嵐電一日フリーきっぷを買って出発。途中に日本一狭いホームとして噂の山ノ内駅があったり路面を走ったりとたのしい電車の旅。まずは蚕ノ社で下車して、木嶋神社へ参拝します。とても古い神社で、鳥居の前に立つと震えがきて背筋が伸びた。迂闊に入ってはいけない気がする。逡巡したのちに境内へ。まずは本殿にお参りをし、お天気の回復を願う。そして元糺池の奥にある三本鳥居へ。立ち入りはかないませんでしたが、柵の隙間から覗くだけでもえもいわれぬものを感じる。まさしくパワースポットと呼ぶにふさわしい。なんだこれは。今おもいだしても背筋に震えが伝わる。すごいものを見た。

一駅先の太秦広隆寺は駅と総門のマリアージュがすばらしいロケーション。すてきな写真が撮れなかったの悔しい。雨だし。

目玉は世界で一番うつくしい仏像ともっぱらの評判の弥勒菩薩半跏思惟像です。日本の国宝第一号。いざ。

 

菩薩さまが遠い!!!!!

 

ガラスの中に入ってはいらっしゃいませんでしたが、なんせ、距離が遠い。像の前には祭壇も設えてあって花なども生けられてて、それがわたしの視線の邪魔をするのですよ、しかも遠い。ガラスがあってももっと間近でお顔を見たかった!ただその一念のみ。同じ空間にいられることを幸いと思うべきなんでしょうが、わたしの仏さまではなかったな、という感想です。振り返ると、デッカい像が三体いらっしゃって、その迫力にほれぼれとしました。こういうのでいい。もっと、近くで、その息遣いが伝わるような距離でお会いしたいです。強欲。

乗り換えのことも考えて撮影所前から乗車し、途中で御室仁和寺の改札を車内より見物。ここも映画「おいハンサム!」で宮世琉弥くんが佐久間由衣ちゃんを見送るシーンのロケ地ですね^^

妙心寺にて下車。北総門より入る。観光客の姿はまばらにもほどがあるほどにまばらで、法要の為にどこかの塔頭寺院に御用のある方のほうが多かった印象。おのれの場違い感たるや。しかし法堂の雲龍図は公開されてると案内があるので、なんとか乗り込む。独り占めする狩野探幽雲龍図!!!!これがわたしの求めていた雲龍図である。当時のものが修復されずに時間を経て残った姿を目の当たりにできることの歓び。そしてそれを独り占めという贅の極み。ほんとうにこの、人が集まるところとそうでないところの差はどこから生まれるんだろうと不思議でしょうがない(二回目)。見る方向によって違う景色に見えるのを存分に味わいました。至福。無料開放されてる大方丈もまた独り占め。ええんですか?ほんまにええんですか?ここにもまた狩野探幽の襖絵がズラリと並んでいて、え、ほんものですか?え?え???こんなに無造作に目の前に出されていいんですか?と挙動不審になる。

妙心寺は映画のロケ地でもよく名前が出てくるところで、さいきんだと「ゆきてかへらぬ」が記憶に新しく、この広大な敷地内のいったいどこがそうなのかと歩き回って途方に暮れかけてたけど、めっちゃメイン通りの法堂横でした\(^o^)/

「ゆきてかへらぬ」より

四条大宮まで戻って餃子の王将発祥の地である四条大宮店へ。餃子の王将ひさしぶり~~。ジャストサイズというおひとさまにはぴったりな少量設定があったのでありがたく採用させていただく。たくさん歩いたのでビールがうんまーーー♡

雨の日の予定として美術館へ行こうとおもってたところ、細見美術館若冲展が開催されてると知ってウキウキで行ってきました。ちょうど今年の京都検定の公開テーマ問題が発表になり、二級は「京都の博物館・美術館」ということでこれは渡りに船。まだ受験は決めてませんが、今年の京都旅行には博物館・美術館を行程に組み込もうとおもってます。めちゃくちゃ苦手分野なのでこれは絶対に現場で体験しないと無理~~。

地下鉄東山駅で下車して徒歩で向かう。このエリアは初めてなんですよ、平安神宮のでっかい赤い大鳥居に上がるテンション。さすがにこれはコンクリート造りなんですが、なんせ平安神宮は明治時代に建てられたものというその由緒の浅さが気に食わなくて(ごめんて)どうにも敬遠していたのですが。でっかい建造物は見るとやっぱりアガりますね。界隈は京セラ美術館や京都国立近代美術館などがひしめきあい、今年の京都検定二級受験者にとっては必修エリアなのですよね。今年中になんとか履修すべく旅程を組みたいとおもってます。そして初めて見る琵琶湖疎水~~~。

若冲はやっぱり鶏がいいですね。尾の躍動感たるや。写真撮影可という太っ腹がありがたい。

地下鉄に乗って京都駅まで。前述したロケ番組に出てきた志津屋のカルネ三種を乗り換えの四条駅にて購入。存在すら知らなかったパンですが、帰宅後トースターでチンして喫食。想像以上の美味しさに、これはまた次回も買わねばならねばと決意した次第。まるきのパン屋さんにも行ってみたい。

今回は市バスを完全に回避できたのも大きい。今まで混雑する東山方面はなるべく避けてたんだけど、やはりそうも言っておられず。行きたい場所にバスに乗らずに行ける方法を模索していて、まあ、徒歩30分の距離だったら歩けるよね、という思考になりがち。雨の日でもだいじょうぶなスニーカーを買おうかな。

*1:ダイニングテーブルを使った食事形態も隠元禅師が伝えられたものだそう。

*2:天ぷらではなくむしろ唐揚げに近いのだそう。