懐かしいー!
冒頭の講演会での三人の「誰も聞いてはいない」の歌がとっても印象的で、コーラスと重なる三人のそれぞれのメロディは今でもよく覚えてる。こういう場面で思い出すのは「大いなる遺産」での再会の舞踏会の場面*1とボートを探そうの場面。*2メロディと後ろを流れるコーラスが異なっていて、そのハーモニーが絶妙なのがさいこうにすばらしい。というわけで早く「大いなる遺産」のオンエアもお願いします。*3
小池修一郎大劇場デビュー作品です。安定の関テレ映像。問題ない。
まだラップとかおかしな電子音のフィナーレはないし、エコホテルも出てこない。
真ん中トリオはもちろんだけど、なんせ好きなのがりんりんのお芝居です。セリフ回しのすべてがすき。特にアヘンに溺れた後の身を持ち崩したマルタが至高。ちょっとコマつんっぽいかな。いや、ちがうか。平坦に聞こえる話し方の中に、婀娜っぽさと諦めと昇華して消えてしまった憤りが感じられる。
目覚めても消えない夢、それが愛、と歌うふたりにメフィストフェレスは負けますが、愛、なんて虚しい響き、ただの幻と嘯いて、それから大人しく天界に帰ってゆきます。
少し物足りないのは、NY公演組が不在なせいですかね。不在なのに大劇場公演を成立させちゃうのはすごいし、なんたってNY行ってたミミさんだけが帰国して参加してるっていうのがすごい。っていうか、ミミさんができるならほかのみんなもできたのでは????知らんけどさ!!!知らんけど、NY公演の映像もずっとしつこく待ってる・・・・・・
真ん中トリオのすばらしさはもう言うまでもなく、それはわたしの青春そのものであって思い出補正が多分にされてるせいだってわかってるけど、でもこの時代の月組がわたしの人生の礎となったことは確かだし、その思い出を胸に今まで生きてきたし、きっとこれからだってだいじな思い出として生きていくんだとおもう。
変わっていくのがタカラヅカだし、それを受け入れられる人だけがずっとこの世界を愛することができるんだろうけど、わたしには無理。四半世紀前にもそう思ったし、今またそう思ってる。でも、四半世紀を経てわたしが戻ってきたように、また四半世紀経ったころに戻ってこれたらいいなって思う。きっとその時にもタカラヅカは変わらずあると思うから。わたしの知らないタカラヅカの世界であっても、また新鮮な気持ちで愛せると思う。これは、けじめ。わたしのさよならの言葉。