茶の間でおま。

本とかテレビとかすきなものたち。

2024年2月号

・読んだ本

町田そのこ「夜明けのはざま」(9)
家族葬を営む葬儀場が舞台となる連作短編集。ひとの死が扱われているのでどうしても泣くしかない。わたしの涙腺を舐めないでほしい。凝り固まった家父長制度に囚われた価値観や、ジェンター間の埋まらない価値観の相違なども含めて、他人と分かり合うことの難しさや、自分の軸を保ち続けることの難しさや、それでもそれらと折り合いをつけて生きていくことについて考えたり。葬儀屋での仕事をやめてほしいと頼む彼と別れた彼女の選択にちょっぴり切なくなったけど、それでも髪を切った彼女の潔い姿に泣き笑いしてますます瞼を腫れあがらせるのであった。

近藤史恵「間の悪いスフレ」(10)
ビジュアルがすっかりドラマキャストで脳内再生されるんだけど、ソムリエがどうしても桜井ユキちゃんで困った。*1石井杏奈ちゃんか!あとオーナーが寛太だってことも忘れててさっきWikipedia先生で確認して驚いてるところ。馴染みのないフランスのカジュアルな料理がめちゃくちゃ食べたくなる。

道尾秀介「きこえる」(11)
音声×小説という試み。楽しかったー!作中に出てくるQRコードを読み取るとユーチューブ動画が再生できて、それが作品のオチになってたりする。夜中に読んだし聞いたのでめちゃくちゃ怖かった。「セミ」は真相分からなくて解説されてるブログを参照させてもらった。あと最終篇は音声だけではなくて、耳だけで聞いてただけでは分からなかったのは確かに反則では!?!?「死者の耳」はちょうど節分の頃が舞台になってるのでタイムリーだったのもラッキーだった(読了2/4)手塚くんが福士蒼汰くんで脳内再生されたんだけど、ああそうかきっと手塚っていう名前のせいだったんだな(ヒント:図書館戦争

湊かなえ「人間標本」(12)
猟奇的なんだけど巻頭のカラー挿絵のおかげでそこまでグロくなかったのでだいじょうぶだった。人間を標本にしたいと思っていたのは実は、という二転三転する真相は楽しかったけどわりとあっさりと読めてしまったのがもったいなかった気がする。

雫井脩介「互換性の王子」(13)
いやいやいやいやいや息子を半年も監禁しておいてそれを周囲がみんな受け入れるとかおかしくない??????????という物語の展開に、まあ本人が受け入れてるならいいか...ってきぶんになりつつも、いやいやいやいやいやいやってなるのを何度も繰り返した。成功かわいそう。めちゃくちゃ応援した。でも最後には実行が会社を辞めていくのすごいかわいそうで、こんなことってある!?!?って憤った。っていうかこの父親をゆるしていいの!?めちゃくちゃ具合がテレビドラマっぽい気がするので映像化たのしみです。

杉井光「世界でいちばん透きとおった物語」(14)
早川2位、このミス8位、文春9位。なるほどめちゃくちゃ透きとおってる!!と感動しました。すごいなあ。京極先生がそういう人だっていうのも存じ上げなかったのでとても興味深かったです。こういう法則のある小説は他にも読んだことがあってその時にもその仕組みにすごいなあって感嘆したんだけどどういう作業が行われてるのか。しかしながらそこに至るまでの物語がどうにもこうにもというか主人公の彼がいけ好かなかったのがざんねんなんだよなあ。

貫井徳郎「龍の墓」(15)
ゲームの世界に馴染めないのとカタカナのキャラ名覚えられなくて苦労した~。スマホの次の世代のモバイル端末・ゴーグルが主流となってる近未来が舞台のミステリ。南条さんが定年間近というのはなんか余命数年とかそういうやつかとおもたらまさかのやつでそれはすごいビックリした。あと主人公の性別が氏名からは判別できなかったのは最近よく見られる現象だなっておもうんだけど、その性別を明らかにしないことにメリットを感じないので一見してわかる名前をつけていただけるとわたしがありがたいです。

伊坂幸太郎「777」(16)
早川13位、このミス15位、文春11位。映画を見た時に「マリアビートル」再読しててよかったー\(^o^)/って感じで前作のことイチミリも記憶にないもんねーと威張らずにすみました。っていうかでもそのせいで七尾さんはブラピなんだよね^^女子二人組の業者はベイビーわるきゅーれのベイビーズで脳内再生されたしかわいいね^^^文字だけでキャラクタを認識する能力が減少してるなと実感することが増えてるので今回も自分でメモしたやつをしょっちゅう見て読んだ。特に6人組。絵が描けたらイラストにするのに~

森見登美彦「シャーロックホームズの凱旋」(17)
ひさしぶりのもりみー!ヴィクトリア朝京都っていう字面だけでめちゃくちゃおもしろい。冒頭出てくる「下鴨神社界隈の診療所」の文字にフフっとなり、アフガニスタンから帰国したワトソンが仏光寺近くの安宿に逼塞していたという描写にお腹抱えて笑ってる。最後、ピクニックでサンドイッチを鳶にさらわれるところでゲラゲラ笑った。京都バンザイ\(^o^)/

青崎有吾「11文字の檻 青崎有吾短編集成」(18)
早川9位、このミス12位、本ミス20位。タイトル編はこれはすきなショートショート(ではない)!と快哉。わたもてのやつとかめちゃくちゃわけわからんすぎてあとがき読んでもやっぱりわからんすぎておもしろかったけどなにもわからないままだった。すごい。

真山仁「ブレイク」(19)

加納朋子ななつのこ」(再)(20)
駒子シリーズの新作が出たと知って駒子シリーズ...?となったのはいうまでもない。デビュー作再読しましたー。1992年に出版された作品で、わたしがいつ読んだのかは記憶にも記録にもないのでほんとに再読してよかったー。めちゃくちゃ時代を感じる。当時はきっとナウでトレンディであった固有名詞とか出てくるのほんとにふふふって笑っちゃうしなんたって家電(イエデン)が幅を利かせてるのほんとにそう。

河崎秋子「ともぐい」(21)
第170回直木三十五賞受賞作品。茶色の犬が最後まで生きててほんとによかったーー!って号泣しました。健気ないぬとてもいい子。良輔は津田健次郎さんでおねしゃす。

加納朋子「1(ONE)」(22)
駒子シリーズだって言ってんのにぜんぜんピンとこなくて(少なくとも瀬尾はやてくんの名前が出てきた時点で気づくべき)雨の日の車のなんちゃら現象2連チャンでようやく察しました。駒子じゃん!!!!!!!(遅)いやあ、そうかーあのふたりがねえへええふうううん(にやにや)と楽しめたので「ななつのこ」再読しててよかったー。っていうかわんこがかわいくて健気なのでもちろん号泣しました;;わんこかわいいよわんこ。

 

・観た映画

「罪と悪」

・見たドラマ

ライジン若冲
中川大志くん出演作で見たいとおもっていたものが再放送されたので録画視聴。まさかのびーえる演出に度肝を抜かれましたがw若冲の絵は鮮やかな色彩が素敵でまた新しい知見を得たと満足しました。なんと相国寺にて「若冲と応挙展」が開催されてるとTLに流れてきてめちゃくちゃ心惹かれたんだけど日帰り京都は贅沢すぎるので自重しました...京都行ったらいつでも見られる若冲の絵とかないのかな...若冲と応挙の関係性ももっと見たいドラマでした。中川大志くんは、役が丁稚と書かれていたのでなるほどあの姿は小僧だったんだなって納得するほどの天真爛漫で無邪気な少年感。顔がいいのが仇になってるのは拭えない。七之助さんのしゅっとしたたたずまいは横浜流星くんをほうふつとさせたし、来年の大河たのしみだなあ!って思いを強くした。ロケ地も馴染みのある風景が多くて楽しかった。大覚寺を履修したのは大きい。

 

・Huluで見た映画、ドラマ

「線は、僕を描く」
というわけで横浜流星くんの主演映画見ました。水墨画も素敵だなあ。これまたエンドクレジットで流れてきたロケ地にひっくり返りました。見覚えはないんだけど、知ってる地名がいっぱいで、えええええええ、あのShiga Kanko()のバスから降り立ったところJR甲西駅なんですかああああああああああ(しろめ)そろそろ油日神社に行っておかなくてはいけない気がする。清原果耶ちゃんの拗らせた姿もかわいくて着物姿もとても素敵だった。

カササギ殺人事件」
原作既読。ドラマになってると知って見ました。現実世界と作中世界が交互に出てきてリンク具合も分かりやすかったんだけど、役者さんになじみがないので一人二役されてるのとか気づかなくてすまない。タイトルを変えてはいけないということと、そのタイトルに含められた彼の思いというのがキモだったとおもうんだけど、タイトルのアナグラムの結果現れたものという彼の女性への視線があまり衝撃ではなかった気がする。

「もっと超越した所へ。」
元は舞台のコンテンツだったってことで終盤がとても舞台っぽかったのがどうにもこうにもダメだった。元が舞台で映画化したやつあんまり好きじゃないかもしれないかもしれない。出てくる4人の男が順繰りになってるってところはゲラゲラわらったんだけどなー。

 

・買ったもの

前に買ったシルバーリングに合うようなしろがねのアクセサリーを探しにデパートに行ったはずなのになぜかこれを買っていました。ミモザのシリーズめちゃくちゃかわいくて一目ぼれです!!どれにしようかすごく悩んでネックレスにしましたが、めちゃくちゃかわいいけど春しかつけられないしゴールドだし!!!めちゃくちゃかわいいけど!!もうシルバーリングはきみだけひとり浮いてればいいよ、というきもちです。だってゴールドかわいいねんもん。

*1:ドラマ「ONE DAY」の後遺症。