茶の間でおま。

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真保裕一「ダブル・フォールト」(59)

 

ダブル・フォールト

ダブル・フォールト

 

新米弁護士が失敗を糧に成長する始まりのお話なのですが、その失敗がほろ苦くかったです。一度手酷いミスをしても二度同じ過ちをしなければいいというその教訓を胸にやり直しを誓う物語に、ほんのり加わる恋愛モードがわたしには不要だったなぁ。でも主人公は若いんだし、若い魅力的な女子にああいう風にやられたらそりゃ気になっちゃうし正義だって揺らいじゃうし仕事だって投げ捨てちゃいますよね・・・いや、全編彼の頼りなさにずっとイライラしてたんですけど、彼の上司がマーベラスだったので余計にそうおもっちゃったのかもしれないな。今回はちょっとエンジンかかるまで長くて、読了するのに時間がかかりました。猜疑心に苛まれた彼が彼女と事件の真相を探るべく行動を共にし、結果誰も幸せになれない事実を明らかにしてしまった最後にはあーあとなりつつも、絶望で終わらなかったエンディングはやっぱり恋のなせる技なのかなとかおもったんだけど、でもやっぱり恋愛要素いらないし、行動の理由がソレなのが気に入らない。