茶の間でおま。

本とかテレビとかすきなものたち。

「僕らは奇跡でできている」#8

かじゅきせんせいの個性を受け入れられず、良き母親たらんと自らを追い詰め、にっちもさっちもいかなくて身動きが取れずにいた山田さんを救ったのがおじいちゃんだった。それから11年。11年は長いよ。かじゅき先生は自分が母親に捨てられたのだとわかっていたんだろうか。わかってたからこそ、タコが食べられなくなったんだよね。タコは嫌なことの象徴じゃなくて、だいすきの象徴だったんです。戸籍を見て自分の母親が誰であるのか分かった時の衝撃を想像するだけで胸が張り裂けそうになる。きっといろんなことを想っただろうし、そのことに押しつぶされそうになっただろうに、恐らく山田さんに気づかれないくらいには普段通りに生活してて、その強靭さにただため息が出る。でも、山田さんが母親だと知ってから15年(?)くらい、ずっとそのことを胸に秘めていたのに、黙っていられなくなったのは山田さんのせい。ありもしない結婚の話とかするから。自分の結婚式に出る山田さんを想像したりしたから。息子のそばで無邪気にはしゃぐ山田さんの姿を、かじゅきせんせいはまるっと受け止めてきたんだなーってほんとにむねがくるしい。いったいこの人にはどういう事情があったんだろうって冷静に考えてた人が、実は自分が捨てられたのだと知った時、そのショックたるや。心が冷える。それでも彼は、タコを捕まえて、そして自分の母親に、言うのだ。あなたから生まれて良かったです(ごうきゅう)*1(産んでくれて)ありがとうございますって頭を下げる彼はほんとにすばらしい。山田さんは彼のことを世界中に誇っていい。自分のことが一番嫌いで、みんなと同じようにできないことに悩んで毎日泣いて、そんな少年期を過ごしていた人が、死んだとおもってた母親が実は生きていたって知った時、どうおもったんだろ。すごいな。ほんとにすごいな。親子として過ごした時間よりも、離れて暮らした時間よりも、一輝さんと山田さんと呼び合って暮らした時間の方が長い。いくつもの奇跡が重なって、今がある。この世は奇跡であふれてる。なんてすばらしいんだろう!

しかしラストの水泳シーンで帳消しですwwwwwwwwwwwwなんなのあれwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww斜め上すぎて腰抜かすかとおもたわ!!!!!

*1:折しも本日ふんたんの誕生日。こんなの泣くしかねーわ。