茶の間でおま。

本とかテレビとかすきなものたち。

小林泰三「アリス殺し」(4)

 

アリス殺し (創元クライム・クラブ)

アリス殺し (創元クライム・クラブ)

 

 

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本ミス第6位、文春第13位、このミス第4位、早川第8位と軒並みランクインしてる去年を代表するミステリ。

ほぼ初読み作家さん(SFアンソロジーで短編読んだことあるらしいけど当然ながら記憶にない)で、今作もSF色つよめ。

 

そもそも本家のアリスをよくわかっていないので、不思議の国の登場人物がさっぱりわからないし、出てくる言葉にもピンとこなくてもどかしい。

そして人(だけじゃないけど)の死ぬ場面がグロい。特にアリスの死ぬ場面とか。そのインパクトが強すぎて、不思議の国のこの人が、現実世界ではいったい誰なのかとか、フーダニットもどうでもよくなるのがもったいないっていうかそれがキモのはずなのに、犯人が分かったところでフーーン、としか思えなかったのかなしい・・・。アリスの正体なんかがアッと驚くオチなはずなんだろうけどなぁー、あんまり楽しめなくて悔しいです。あと、不思議の国の人たちがたいがい頭おかしくて(そういう設定)その会話にイライラして、恐らくそれが本質から目をそらすためのミスリードにもなってるんだろうけど(大事なことは全部見落としていた)してやられた感も薄くて、張り巡らされたであろう伏線が明らかになってもやっぱりフーーーン、としか思えなかったのでわたしの負けである。