デビュー10周年記念作品を読みました。
子供に対するいろんな負の要素がてんこ盛りにされていて、出てくる大人(主に父親)たちの悪行の数々にげんなりしながらも、それに徐々に慣れてきてる感覚が怖かったです。
未来からの手紙が提示されることによって、もしかしたらほんとうに未来は明るいのかもしれないと、読む側も希望を持っていたのが少しずつ打ち砕かれていくのが絶望だった。しんどい。過酷な状況の中で生き抜く彼女たちの姿はまさに「サバイバー」で、決してファンタジーじゃないのだと現実を突きつけられて言葉を失う。
それでも最後、助けを求めようと声を上げることを決めた二人の少女の姿は希望だったし、きっと明るい未来があるのだと信じたい。