茶の間でおま。

本とかテレビとかすきなものたち。

2021年月組博多座「川霧の橋/Dream Chaser」

31年ぶりに待望の再演を果たした「川霧の橋」の配信を見ましたー。

いやはや31年ぶりですって。31年て。旧大劇場でウタコミミのさよなら公演を見たのはわたしの自慢です。そして前の贔屓でもあるいつき吟夏さんが出演されてたとても想い出深い作品です。めんたんは徳二郎とニコイチの鶴吉役で、当時は真織由季さんと組んでた。当然ながらその並びには屈託しかないので、今回の再演においてどなたが配役されるのか、とても興味深く見てました。徳二郎役はその噂を聞くかのるおりあくんで、鶴吉役は毬矢ソナタくんでした。なるほど。幕開けのカゲコが流れた瞬間に号泣です。わたしこの曲知ってる。ううん、この曲だけじゃない、このお芝居のセリフだって知ってる。鶴吉のセリフは全部言える。思い入れがあるってそういうこと。初演をしっかりとなぞってるように見えた。小柳先生の演出とのことだけど、どこかに小柳色が出されてたのかな、わからなかったな。れーこちゃんの声を聞きながら、海ちゃんの声を聞きながら、わたしの中ではウタコさんの声やミミさんの声が聞こえてた。そう、このセリフ、あの時はこんなふうに言ってた。前世紀の懐古厨でもうしわけない。ここが違う、あそこが違うと思いながら見てたけど、でもそこにあるのはわたしの記憶の中の「川霧の橋」とまるで違わなくて、記憶の中にあるものと、初めて出会うものを同時に摂取するという体験をした。そうか、この人はこんなふうな表情でこんな風なセリフ回しでこんな風に動くんだっていちいち新鮮だった。それがしかもみんなよく知ってる月組子ちゃんたちだったので、こみあげるものもひとしおだった。るみこさんやなつこにはーちゃんといった上級生はもちろん、るねれんこんうーちゃんという顔ぶれですら頼もしさを感じた。れんこんちゃん、元気だった?わたしは元気だよ。れんこんちゃんを見るととても元気が出るのは今もそうみたい。今回もたくさん元気をもらえたありがとう。鶴吉に「お、名前で出世がねえ」って言われる場面が最初のクライマックスでしたちょっと待ってクライマックスいくつあったの。鶴吉が、鶴吉が、鶴吉がしゃべった...れんこんちゃんに向かって!!!という時空を超えたバグ。バグの連続。おみっちゃんを嫁にもらいたいと言いたくて源六爺さんのところにいった幸さんが、接待で行った芝居の役者がまずくってって言うところあれは笑うところなので客席もちゃんとして。あとれんこんちゃんと千代松の掛け合いがよくて、特にあの若棟梁の名代でお常さんのところに付け届けする場面でのあの千代松がよかった。あそこ初演時のシナリオにはセリフがないんだけどそれを今回もしっかりなぞってるね?っていうか生徒のみなさまもわたしたちと同じ映像を見てらっしゃるね?そりゃ記憶と重なるわけだわwあの千代松が柊木絢斗くん。ショーの話に飛ぶけど、ありちゃんがKぽぷ歌う月男ファイブみたいな場面に出てる5人が、ありちゃんとるねきゅん以外わかんなくてショックだったんだけど(月組子ちゃんの解像度が下がってることに)柊木絢斗・瑠皇りあ・七城雅だとわかった。ほらるおりあくん。そして七条雅くんは105期生ですって。おんぎゃお。この顔ぶれにはきっと意味があるとおもうのそれがタカラヅカだもの。そして特筆すべきはカゲソロの咲彩いちごちゃんです。なんですって初演でお甲姐さん役やられた舞希彩さんの娘さんだってまじですか???なんというご縁...!どなたの歌にも引っかかるところがなくてこれは近年稀に見る歌の上手い組なのでは??ちなっちゃんの半さんは大人の余裕が見せるお芝居がさすがだったしその分、幸さんよりも年上に見えてしまったけどそれはそれでよかったのかな。若棟梁を陰で支えることを潔しとしてたのに憎からず思うお嬢さんのためにそれを放棄してしまう運命の皮肉さ。鶴徳コンビに置いてかれて一服していくわって川岸の石段に足を掛けてたのを見て足が長すぎるwwwwwwwってわらいがとまらなかったです。おかしい、あそこは笑う場面ではなかったはずなのにwちなっちゃん見るたびに足が長いっておもってしまう。ありちゃんのゲスっぷりもきもちよかったー!悪役が楽しい番手ですね!!海ちゃんは、まだ恋も知らない娘時分の幼い感じから火事を経てすっかり大人になってしまった後のお芝居の変化がよかったです。清吉に告られて舞い上がって浮かれて操を立てるために幸さんを邪険にするのがほんとに子どもっぽくて、縁談を断る理由にお光の若さを上げてたことに説得力を持たせてた。ほんとに幸さんは遅すぎた。でも遠回りはたくさんしたけど、ちゃんとハッピーエンドになったのでああほんとによかったなって...うう...ところで最後のもうどこにも行くなというあの名場面で、れーこちゃんががっつり海ちゃんの胸倉掴んでたのおもしろかったんだけどまあこれもバグだよねwww海ちゃんが自分で袂を直してたもそうじゃないwwwって笑って終われたのでよかった(よかった)

さてショーです。ようやくれーこちゃんと海ちゃんのお披露目だ!と思う余裕が出てきたメデタヤナー。新生月組の誕生を目の当たりにしてるというしあわせ。どうか月組の未来に幸あらんことを。なにはさておきタンゴですよ、タンゴです、わたし男役同士のタンゴが見たいと前世から言い続けてきたんですけどなんですってちなっちゃんとれんこんちゃんがれーこちゃんと絡んでタンゴを踊ってるですって...!?やだなにそれずるい、おもにれんこんちゃんですけれどもずるい、れんこんちゃんのくsいやれんこんちゃんずるくない???このシーンでれんこんちゃんがれーこちゃんとタンゴを踊ったのでその次の月男ファイブにれんこんちゃんがいないんですよね。この5人の顔ぶれに一番ふるえた。そういうことのかとわかるのがタカラヅカの醍醐味。それからるねきゅんがソロで歌う場面があったのも胸熱だった。これは大劇場だったら一人で銀橋わたるやつじゃん。知らんけど。*1るねれんこん応援し隊。

 

 

↓転載の転載なんですけど、「川霧の橋」がNHKBSプレミアムでオンエアされた2013年5月当時のログです。

piroco165.hateblo.jp

 

*1:あ、そう、「嵐桜記」の時のショーだったの、あのはるきゅんが新人公演で主演を果たしたというあの、わたしが泣く泣くチケットを手放したあの。ああ、観られなかった舞台はきっと一生根に持つ。