茶の間でおま。

本とかテレビとかすきなものたち。

「機動警察パトレイバー2 the Movie 4DX」

映画終わりにどうしても「二課の一番長い日」が見たくなってレンタル寄ってパト1とパト2とアーリーデイズ借りてきて見たのでまとめての感想。

4DXデビューでした。揺れる座席や銃撃戦での耳のあたりから出てくるプシュッていう空気とかに気を取られてなかなかストーリー入っていけなかったのでwはたしてパト2に4DXはふさわしかったのかと言われれば甚だ疑問で、でもガス騒ぎの時のガスの臭いとか静かに降る雪が4Dだったことには感動した。折しも雪の降る寒い日の鑑賞だったので、2/27が描かれたこの映画を見るのにふさわしい日だった。冬の映画。なるほど二二六事件か。既視感がまるでなくてわたしこの映画を当時見たっけかな...って過去ログ漁ってみたら、2009年にブルレイ見てて、その時にどうやら初見っぽいって言ってるからたぶんそう。わたしのパトレイバーブームはきっとローティーンで終わってたんじゃないかな。記憶が一切ないまま見たパト2だったけど、どこか既視感があって、わたしはこの世界を知っているけどでも知らない世界だ、ってなった。たぶんそれは「二課の一番長い日」の記憶。それはそうでパト2は「二課の一番長い日」の焼き直しだっていうのが共通認識としてある。同じ雪の降る寒い日の出来事で、自衛隊の有志がクーデターを企てる。そこに暗躍する後藤隊長下の特車二課。としのぶさん。これは三つ子の魂でわたしの中に刻まれてるセリフなんだけど*1それと似たような啖呵をこの映画の中でもしのぶさんは切っていて、でもその切れっぷりがいまひとつで、違う違うそうじゃない、って違和感にムズムズした。それにしてもしのぶさんは割とキレやすいよねwってだいぶおとなになった今おもうから、きっと島流しにあったのもあのことだけのせいじゃないよねという説得力があった。お歴々たちの中の紅一点という絵面は当時はきっとなんにも思わなかっただろうに、今はとってもうんざりする。四半世紀以上も前の風景と、今の風景がそう違っていないことに。近未来を描いたSFというスタンスなのに、その「近未来」がそこまで現実と違っていないことにビックリすると同時にうんざりするのはそういうところだ。なんにも変わっちゃいない。例えば「二課の長い一日」では甲斐後藤の師弟関係が軸になっていて、後藤さんは特に思い入れもなく(ように見える)甲斐を追い詰めるんだけど、パト2ではそれが柘植南雲になっていて、しのぶさんは彼を逮捕する時、彼と指を絡めるのだ。押井監督が望んだように「あなたを逮捕します」というセリフをもっと凛としたものにしたかったのならば、二人は指を絡めてはいけなかった。運河の船上で密会しようとした時、しのぶさんは銃を携行していたし、彼に銃口を突きつけた。でも引き金はひかなかった。情に引きずられたしのぶさんの姿は、ちょっと、ショックだったな。後藤さんが潔かっただけになおさら。そこでの男女差が醜悪だ。後藤さんは甲斐との想い出に振り回されることはなかったのに、しのぶさんはいまだにその恋(恋?)の呪いに囚われたままだ。それは最後まで。これがパトレイバーの、特車二課の最期だなんてあんまりだ。当時はパト1でわたしのパトレイバーの世界は完結していてそれはそれで幸せだったのかもしれない。それでも当時はロスに苦しめられて、もう特車二課のみんなに会えないなんてってメソメソしていたのを覚えてる。2009年のログでも言うてるけど、押井さんはわたしのすきなものを木端微塵にしまくってパトレイバーとわたしの息の根を止めたよね。ようし上等だ、訣別だ。わたしはわたしのすきなものをないがしろにする人を許さない。 

後藤さんとしのぶさんの関係性と、野明と遊馬の関係性っていうのは似てるようで似てなくて、前者は絶対に発展しなくて後者はその可能性がある(若さの分?)という違いがあって、そしてそこに明確なエンディングがなかったことが尾を引く原因だったとおもうんですよ、ねえ、野明と遊馬ってどうなったの!?ハッキリとした関係性が示されないことに悶々とする中学生のわたしがかわいそう。ハイ、これでパトレイバーは終わりですって言われてもそんなので納得できるわけないじゃない??ねえ、野明と遊馬ってどうなったの!?それも自分が中年となった今は、良き余韻を持って楽しめるわけだから、年月というものはそういものも解決してくれるんだなってありがたいです。昔のわたしどうか成仏して。中年のおっさんとおばはん(ひどい)の複雑な心の機微とかそんなんわかるわけないやんという当時のわたしに、後藤さんのあの「しのぶさん」と呼ぶ声のトーンについて語り聞かせてやりたいです。一番すきなのは、出動命令に納得いかない後藤さんが駄々をこねるんだけど、しのぶさんにいいよもう知らないんだからって部屋を出て行かれて「気が変わった。いま変わった」って自分から折れるときに言う「しのぶさん」っていう声。しょうがないね、惚れた弱みだね。いつまでも一緒にいられるとおもってたのにそうではないとわかった時、このふたりがどうなってしまうのかとおもうと心は千々に乱れて夜しか眠れません。なんなら野明遊馬なんてもうどうでもいいです。たぶんあのふたりは部署が分かれてもきっとずっと一緒に遊んでる。あ、そっか、後藤さんもきっと特車二課解散しても、ちゃんとしのぶさんに連絡取るね。あ、しのぶさん?って電話するね。うん、見えたよ。見えた。よかった。終わったとおもって絶望したパトレイバーの世界が、きっと今も続いてるんだなってようやく思えた。よかったね、厨二だったわたし。おとなになれば救われることもあるんだよ。すきなものがずっとすきでとってもうれしい。 

パト2の感想なんだけど、一番グッと来たのは「パトレイバーがすきなだけの女の子でいたくないんだ」っていう野明のセリフ。これはパトレイバーがすきな女の子みんなへのセリフ。ちなみにわたしが観た回、女性客はわたしだけだった。当時も話をするのはクラスの男子だけだった。同じ話が出来る女子なんていなかった。それは今もそう。

ここで笑うのは思う壺みたいでいやなんだけど、「思ひ出のベイブリッジ」作曲編曲が川井憲次なのわらうしかなかった。惚れて惚れて泣いて泣いてwうぇーーーいwwwあと、整備班の人に軍用レイバー相手なら片目瞑ってよく狙って当てればそれで充分だよって言われた太田さんがじゃあ戦車が出てきたらどうするんだ!ってわめいてそれに対して彼が「そん時はもう片方も瞑るさ」って言い捨てていくのがめちゃくちゃすきなシーンです^^^^ 

日本はずっと戦争がない状態が続いていて、それが果たして「平和」な状態なのかとそういう問題を投げかけるべきは今もそうなのかもしれない。時代を経るごとにその時々でいろんなものを受け取ることができるのってすばらしいなっておもうから、また何年かたってからこの作品群を見て、何かを想うことができたらいいなっておもう。 

警察官である後藤さんのブレのなさ。なぜあんたは柘植の隣にいないんだ。柘植の隣にいないのはしのぶさんもそう。しのぶさんは警察官だから。でも彼を止めることができなかった自分をきっと彼女は許せなくて警察官だと認められなかったんだろう。だから辞めようと思った。柘植に手錠を嵌めたしのぶさんは、警察官を続けるんだろうか。彼女はまだ警察官なのだろうか。 

不正義の平和だろうと正義の戦争よりましだ。

単に戦争でないというだけの消極的で空疎な平和

ここが戦線の単なる後方に過ぎないことを忘れる。いや、忘れた振りをし続ける。

  「二課の一番長い日」の鮮烈な印象が、わたしにとってもパトレイバーのすべてだなーて改めておもった。こうやって人生の折々でパトレイバーに触れて確認したい。

以下虫干しです。

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(左)NEWTYPE1990年12月号付録 (右)アニメージュ1990年7月号付録

カッコいいよね。

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(左)1990年くらいにアニメイトで買った下敷き。(右)今回もらった入場者特典のクリアファイル。

*1:「承服できません
包囲の外に上空にも報道陣が詰めかけております
全国民注視の中でどの様な情勢があるにせよ
ただの一発も反撃することなく
無抵抗で本庁舎を明け渡すような事があれば
それは警察が自らの手で敗北を認めた事になります
それこそ彼らの思う壺ではありませんか
国を守るべき者が国を乗っ取ろうとするに際し
これを打倒するは我々を措いて他に無く
今こそ全国民の期待は我々の双肩に掛かっているはずです
確たる証拠すら無く
否、確たる証拠があったにせよ彼らの恫喝を前に闘わずして膝を屈するなど言語道断
例え守備隊全員がこの場で果てようと一歩も引くわけにはまいりません」

THE RAMPAGE「SILVER RAIN」

ランペちゃんの3rdアルバムリード曲のMVが解禁になりましたー!

www.youtube.com

音源が解禁になった時の一番の衝撃はまっしぶのランペちゃん本隊参戦、でした。心の狭い大人なので、まっしぶという名義があるのになんでランペちゃん名義の曲にも出張ってくるん??????????ってオラオラ言うたんですよ。ボーカルってなに?パフォーマーってなに??LDHの世界に入ってからずっとそれが分からなくて戸惑ってる。例えばグループでアルバムを出すときって、わたしの今までの経験だと、だいたいメンバーのソロ曲とか、メンバー間でいろんなコンビとかユニット組んで楽曲を発表するじゃないですか。わたし、スリボたちにソロ曲がないことにビックリしたんですよ。え、スリボはスリボでしかないの???とかおもたらまっしぶという存在があって、彼らが自由に(というふうに見えた)ランペちゃんとまっしぶの間をきもちよさそうに泳いでて、なんとなくがんじがらめになってしまってるように見えるスリボちゃんと違って楽しそうでイイナーって指くわえてる状態だったんですよ。まっしぶはいいよなー、って。言い返されようもんならきっと全力で噛みついてた。ボーカルってなに?パフォーマーってなに?ランペイジってなに?

 

その答えはまだ出ないしぜんぜん納得なんてしてないけど、見かけたインタビューでランペちゃんの概念であるかずまがまっしぶとの融合を歓迎していて、なんなら自分もまっしぶの一部だからみたいな感じで、さらに山活でしおさんが今回まっしぶのボーカルがランペの楽曲に載ったことによってボーカルに対するリスペクトが高まった的なことを言われてて、なるほどそうか、と無理やり腑に落したんですよ。胃もたれしてるけど。ねえ、ボーカルってなに?パフォーマーってなに??

 

思い出したのが新生えぐざいゆが発進した時に、今までとは違ってボーカルとパフォーマーの枠に縛られずに新しい形態をつくっていけたらみたいなことを若手が言うてて、なるほど絶対的ツインボーカルの一角を失ったことによってまた次のフェーズに入っていくのだなっておもったんだけど、別の場面でたかひよおじさんが、いやでもおれラップとかぜったいやんないからってキッパリ言われてたのが印象的で、新しいことにチャレンジしようとする若手と保守的な老害という構図に見えてわらったんだけど、でもそのボーカルとしての矜持は尊敬するなって、今回ボーカルも踊ってマスっていう面におけるほくちゃんの立ち位置で、でもほくちゃんには、いや自分ボーカルなんで、って凛としてほしいなって、っていうかたぶんそういうのぜんぶ乗り越えてきたんだろうなっていうほくちゃんの凛とした佇まいが一番印象的でしたという話。です。まっしぶカッコイイ~~っていうきもちと、ランペちゃんのスリボを蔑ろにするなんてぜったいにゆるさないっていうきもちは矛盾しないし両立する。するんだよ。

 

さてMVです。

どこを切り取っても絵になるのすばらしい。白と黒のコントラスト。白と黒の世界を行き来するランペちゃんたち。一番印象的だったのはぃゎゃかな。身軽に其方此方を手玉に取ってる感がさいこうにクールだった。なるほどあれはカメラを操っていたのか。いっちゃん先頭の千手観音はわらってしまったんだけど、黒のぃゎゃが操る千手観音は痺れた。ダンスで物語を作れるひとだ。リアクション動画というジャンルを初めて知って、そこで詳しい人が解説してくれるのを見たけど、簡単なふうに踊って見せてるけど実はとてつもなく難易度の高いダンスを踊ってるのだと知って、わたしみたいにダンスのことまったくわっかんなくって、カメラを操るぃゎゃカッチョイーとかしかおもわないポンコツには親切な解説でありがたかったです。そういうのもっとアピールしてほしい。再起動というタイトルのアルバムリード曲がこれであったことに意味は絶対にあるはずで、MV解禁日の山活でやましおさんが去年はバラードをたくさん歌ってきたけど、そこで大人っぽいランペを見せることが出来てそれを経ての再起動だからみたいなことを言われてて(超意訳)そうか再起動するためにあのバラードたちが必要だったのかとおもえば、まあしょうがないよねと納得させられた。そうよ、ジャンプするには一度しゃがむのよ。*1そこかしこに、ファンが望んでるものをようやく出せましたってきもちが伝わって来て、ああ、ちゃんとわたしたちの想いは届いてるんだなって感無量になるとともに、その想いと裏腹の曲を出し続けた去年の一年間はいったいなんだったのだと詰め寄りたくもなる。あの一年がこれからのランペちゃんの礎となるならば、それはそれで納得せざるを得ないけどだがしかし。メンバーもファンも望んでたものがこれなのだとバーンと出されものに歓喜しないはずがないじゃないですか。

さて、MVです(二回目)

かずまの銀髪の決意がキリキリと伝わってくる。りくたゃの肌色の面積の広さがけしからんです!!!!!!!わたし筋肉が苦手だって言いましたよねっておいおい泣きながら、なんだか初心に戻りました。スワプラでの違和感です。もはや懐かしい。そうだった。初めて会ったりくたゃこんなだった。なるほど再起動。またここから始まるの。いっちゃんのドヤ顔キメ顔。V字が深い。異次元からきたほくちゃんの美しさ。パフォーマー13人を従えてるボーカルはほくちゃんだけだと聞いて覚える嫉妬。世界は今日も美しいと片方の唇だけを微かに上げるその表情にひれ伏す。そしてりくたゃの筋肉。既視感。それスワプラで観たやつ...!黒の世界と白の世界を行き来するパパのコミカルな動き。ストン、と地上に舞い降りる6人(力山壱海樹慎昂)からの白樹千手観音キターーーーーーー!!!いっちゃんのうしろの山健シンメに滾る。イチオシはまこぴでシンメだけど山健もめちゃくちゃいいね!!っていうかちょっと待ってください目が足りません、え、ちょっと待って目が足りませんんんんんんnってこれがTENETダンスですか、山翔コンビがジャケットを脱いだり着たりして時間の逆行とか順行を表現してるやつ、わたし「TENET」観ました!!!そしてまっしぶのロゴを背負ってまっしぶ登場したあああああああああああああああ!!!!!!!!!!やだなにこれカッコイイいいいいいいいいいい!!!!!!!!シルエットがカッコいいってズルくないですか????音源だけ聞いた時には、リキヤさん始まりのぴでちゃん終わりでランペちゃんらしい厳格な年功序列に基づいた歌割なのかと思いきや、山→翔のところが翔→山だったのが完全に罠でしたね...!わたしはやましおさんとしょへがハイトーン組で声が似てるなあっておもってたんだけど世間的にはやましおさんとぴでちゃんの声が似てるって言われてるの??(2/15山活より)山活でやましおさんとぴでちゃんの声の違いを解説してくれてたのしんせつだった。でもわかんないwまっしぶのまんなかにそびえたつぴでちゃんのスタイルのよさにすべてを奪われるカッコイイ。ズルくない???ランペちゃんのパフォーマーを従えるまっしぶもズルくない?????はわー、クランプコンビのバチバチの火花散らすバトルめちゃくちゃカッコイイやんけ...かいちぇに勝てる人間なんてこの世におらんじゃろとおもうのにかいちぇと拳を交えるまこつの端正な強さがわたしはだいすき。品の良さがひときわめだつのがまこつ。いつも糊のきいたパリっとしたシャツを着てるイメージ。ぴでちゃんのあの白いやつ、フィッシュボーンなのやましおさんが教えてくれた。みんな髪型かぶらないようにしてるんだろうけど打ち合わせとかしてるのかな早い者勝ちとかなのかな。だいこうぶつのまこぴでシンメきたーーー!!ライブオンラインで一番もういちど見たいっておもうのあの「BAD LUV」だから!

アルバムたのしみだなー。

 

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*1:by杏里「FUTURE FOR YOU」

2021年1月号

・読んだ本

万城目学「バベル九朔」(1)
文庫版読みましたー。単行本とぜんぜん違ってて、え、こんなに違ってていいの???ってすっごくビックリした。あの海辺に置かれた椅子とかエンジンのないクルマとか昇ってるように見せかけて降りてるっていう騙し絵みたいなイメージの風景が全然出てこなくてめちゃくちゃ分かりやすくなってた気がする。なるほどドラマに近い。でもドラマと違って切ないラストシーンだった。

加藤シゲアキ「オルタネート」(2)
直木賞候補にノミネートされたと聞いて、結果が出るまでに読みたかったやつです。まさかシゲアキ先生が直木賞候補作家になるだなんてそんな。まさかここまで料理に重点が置かれてるとはおもわなくて、そういえばピングレだったかで「母親の作っためんつゆで味付けされた肉じゃが」という描写をみた時に、わー、シゲだーーーってすごくおもったことを思い出したんだけど、そんなシゲの面影は全然なかったです。

月村了衛「白日」(3)

西澤保彦「偶然にして最悪の邂逅」(4)
エロ描写についての言い訳が書かれてたのおもしろかったけど西澤さんはそんなことおもってなさそうwエロはもう食傷気味だなーっておもたけど、最終編の描き下ろしは久々に読了後に居住まいを正す感じで、お、となりました。

島田理生「2020年の恋人たち」(5)
またいつものやつかーってこれも食傷気味だったんだけど、見かけた書評でいつものテンプレをここまで続けるのもりっぱな芸当だみたいなこと言われてて、それはそうかもしれないっておもった。

下村敦史「同姓同名」(6)
文春3位。絶対に映像にできないやつという意味でとてもよい小説だった。この大山正紀ははたしてどの大山正紀なのか、一気読みでした。多くの作家がSNSと濁す中、この作品では「ツイッター」という名称が使われていてそれがよりリアル感を出してたとおもう。わたしはツイッターと共に生きてるので。途中、勝手に男と間違われたアカウントが女性蔑視と思われるツイートで炎上するんだけど、女が女を性的に消費することに対してなんとなくゆるされたいっていう想いがあったよなーって過去の10年くらいを反省した。女同士だったらおっぱいさわってもよくない?みたいな(あかんです)わたしだっておっさんにお茶入れてもらうより若くてかわいい子にお茶入れてもらいたいしちやほやされたい。でもそれはもうアウトなんだよね、知ってる。女はかわいい女がすきっていうのをちゃんと認識できてるのえらいなっておもったから世の中のおとこのひとは参考にしてほしい。おもしろかった。

柚木裕子「暴虎の牙」(7)
文春9位。読み応えのある広島ヤクザモノでしたー、ってあれ、大上さんてなんで死んだのかわかったっけ??って首をひねってたらばなんですってシリーズ三作目にして完結編ですって・・・!?オーマイガー。たぶん前2作を読んだら大上さんの死の真相とかわかるんですよねたぶん・・・ランキング本読もうやってるとこうやってシリーズもんが単品で出てきたりするから俺ってほんままじで。ってなるよね。

宇佐見りん「推し、燃ゆ」(8)
第164回芥川賞受賞作品。わたしはあんまり「推し」って言葉に馴染みがないおたくなんだけど*1若い子が「推しくん」とか言うのはかわいいなっておもう。わたしは大人なので推しくん(的なもの)は人生の主食ではなくデザートくらいでちょうどいいって嘯けるけど高校生の女の子がこんなふうに推しくんが生きる理由だってなってしまうのはやっぱりちょっとまずいなあっておもう。でも確かにわたしにも今背負ってるものぜんぶ捨てて推しくん(的なもの)と向かい合えたらって夢見ることは何度もあったのできもちはわかる。そこで思いとどまらせるのが理性だよね。その反面、人生のすべてを推しくん(的なもの)色に染めたいという願望もあるので、誰かわたしのすべての感情を奪っていってくれないかな。作中、ファン投票による人気ランキングで最下位になってしまった推しくんの、投票してくれたファンにありがとう、期待に応えられなくて申し訳ない、一票の重さをちゃんと受け止めましたって言葉に泣きました。推しくんいい子じゃん・・・わたしこういう子、知ってる・・・不器用だけどファンに誠実であろうとする姿をわたしも知ってる・・・っていうかこの主人公の子、ファン歴1年なの???ド新規じゃn主人公は茶の間だっていう議論があるのおもしろい。わたしは永遠の茶の間新規なので。

下村敦史「闇に香る嘘」(9)
第60回江戸川乱歩賞受賞作にしてデビュー作。

下村敦史「法の雨」(10)

芹沢央「汚れた手をそこで拭かない」(11)
早ミス17位、文春5位、本ミス14位。

 

CDTV 年越しスペシャ

・MUSIC FAIR

・D.LEAGUE 開幕戦

Swag&Pride/FAST LANE/100degreesの3曲を銀髪オールバック白のワークシャツセットアップ(シャツはイン)に黒いサングラスという装いで魅せてくれた。ダンスの試合ということでやっぱりダンスのパフォーマンス重視だよねとおもってたけど、ワンディグのあのソロパフォは、3人の不在をまざまざと思い知らされてしんどかったです。13人じゃ、ランペちゃんはすくなすぎるのよ・・・もうこんな世の中うんざりだ、って疫病を呪う。もう疲れたよパトラッシュ・・・でも、試合前のかずまのスタライとCLのキャスはリアタイできたので今年はきっといい年になる!!!(言霊)銀髪なの11月下旬ころからっていうのが新情報だったとおもうんだけど、いったいなんのお仕事なんですかね・・・それはまだ内緒なんだね・・・だいぶ毎回黒スプレーしてるのわりとたいへんそう・・・ほんとだったらずっとかくしてたかったっていうそのこだわりis何。*2

 

・見た映画

「さんかく窓の外側は夜」
ゆりなちゃん出演作品の舞台挨拶ライビュ付きで観ましたー。初めてのゆりなちゃんのお芝居に触れて感動しました。*3BLホラーというジャンル分けがされてることを後から知ってびっくりしたけど、そこまでBLが前面に出されてなくてよかったなーっておもった。まーくんの顔のきれいさに改めて気づいた。映画の宣伝でバラエティに出てるのもいくつか見たけど、映画のおかげでゆりなちゃんの露出がすごく多かったの今にしておもえばとてもありがたかったなーって。去年の1/23はゆりなちゃんの脱退が発表になった日で、SOL聞いてわたしも泣いたなーーっていうのを思い出したけど、今年はゆりなちゃんに関してはとてもみたされたきもちでいられるので、そのことに感謝です。ありがたい。

孤狼の血」 
BSでオンエアされたやつを見ました。こないだ読んだ「暴虎の牙」がシリーズもので、その一作目が映画化されてることをつい最近知りました。タイムリーすぎて運命感じたわ。キャストも豪華で、え、なんでわたしこの映画のことイチミリも知らなかったの???って不甲斐なさに泣ける。グロさに何度も目を覆ったけど、大上さんの死の真相がわかったので納得した。よかった。あとはもう役所広司のお芝居にやられた。圧倒された。これでもかと出てくる見知った顔のオンパレードが贅沢だった。真木よう子ちゃんはこういう役のお芝居がすき。竹野内豊はさいきんCMでしか見かけなくてさびしいなっておもってたのでひさしぶりにあえてうれしかったー(注:三年前の映画です)え、次の月9の主演なの??それはたのしみだね???しかしこの映画では芝居が拙くて眉を寄せてしまった。ざんねん。中村倫也くんの狂犬っぷりは印象に残った。もちろんももすももくんも。*4続編がクランクアップされたと知って盛り上がった。なんですって、キャスティングがまだないしょですって??ぶじに公開されることを祈ってる。*5

「響 -HIBIKI- 」
というわけで数年の封印をいよいよ解きました!!!*6いやめちゃくちゃおもしろかったです。キャストが豪華。ゆりなちゃんの初出演映画にして初主演映画にこんなビッグネームが名を連ねてくださってることに感謝感激(立ち位置)俺たちの景子との馴れ初めもこれで履修(済)小説を読むのも書くのもすき、ってはにかむ笑顔に撃ち抜かれた。わたしは悪くない、ってすぐさま暴力的解決を果たそうとする響のその破天荒っぷりに振り回される周囲の人間たち(おもに俺たちの景子)が、彼女の才能の前にはただ立ちすくむしかない様子が響の中のひとと重なって見えてしまうのはこれはこの作品をゆりなちゃんにやらせようって決めた人たちの思う壺なんだろうなって少し癪だけどwでもまさにその意図したとおりの絵を見せてくれたってことは大成功だった。暴力はだめ。それはそう。でも、たとえば無遠慮に写真を撮ってこれはwin winだからってほざく野間口くんに対して彼の息子のことに言及し、こどもは関係ないと言う彼にわたしも父親と母親のこどもだと言って彼にそのことを気づかせるくだりは印象的だった。目の前にいる少女が一人の人間であることに気づいた彼に、ようやく話が通じるようになったというセリフが小気味よかった。それは受賞者の記者会見でもそうで、誰にも自分の言葉を直接には伝えないと言った響が、彼だけには直接対話をすると言って、それでも彼は彼のものではない誰かの言葉で語るのだった。そのことに苛立つ響の想いはいたいほど伝わったし、だからこそ卑怯にも彼が悪意を向けた先が自分の信頼する担当編集者だった時にその怒りが爆発したことはいっそ気持ちがいいくらいで、それはそういえば北村有起哉の顔に蹴りを入れた時もそうだった。おもしろいくらいに爽快で、たぶん、それをおもしろいと思えるか思えないかでこの映画に対する評価が二分したのだとおもう。常識のない子。暴力的な子。たぶん感情が欠如してるサイコパスなんだとおもう。それでも屋上からうっかり(うっかり)落ちてしまったときには「びっくりした」と言ってわたしを笑わせたw終盤に電車を寸止めさせたのも、きっと何も怖くなかったんだろうな。そういう人間はこの世に存在する。するんだよ。そんな彼女が母親に言われて素直におつかいに出るのもおかしくて、ああ、それでも15歳の女の子なんだなってあれはとてもすきなシーン。あのよたよたと自転車をこぐ響の中の人が、撮影前に自転車の練習をしたというのもほほえましい。おもしろい映画だった。またお芝居をするゆりなちゃんが見てみたい。ただ天才小説家の衝撃的な作品を、わたしたちは読むことができないということはとてもショックだ。わたしだって響の作品を読んで衝撃を受けたい。それが叶わないという点においてこの作品はざんねん。

「名も無き世界のエンドロール」
なんかがんちゃんさんのファンみたいになってるけど、べ、べ、べつにそんなんじゃないんだから・・・っ////////っていうかわたしとがんちゃんさんの馴れ初めなんだっけって記録を漁ってみたらどうやらドラマ「砂の塔」っぽい。尚、鈴木伸之くんには「あなたのことはそれほど」で出会ってて、このあたりでLDHの役者さんたちをぼんやり認識しだしてるんだなってわかる。ハイローが始まったちょっと後のことなので、わたしが当時ハイローに出会わなかったことがどういうふうに作用してるのかなって興味深い。どうでもいいけどこの映画のがんちゃんさんの髪型どうなのよってみんなに聞きたいからみんな見て。31歳(公開時)のがんちゃんさんの制服姿が見られるのはこの映画だけ☆っていうか違和感しかなかったんだけど、まっけん24歳、山田杏奈ちゃん20歳と並んで同級生ですミャハ☆とか無理がありすぎておもしろかったです。髪型もうちょっとなんとかなってたらなんとかなってたかもしれん。知らんけど。いろいろと気になるところがあるので原作読みますね。*7ロケ地が神戸だったり岡山*8だったりしたのビックリだったんだけど、え、あの海岸が鳴門寄りの淡路島とかまじですかー、ってテンション上がりました。

*1:自担とか贔屓とかいう世界にいた。

*2:まさかのアルバムリード曲(「SILVER RAIN」)にちなんだ銀髪だと知って、えええ~・・・・・・って、ちょっと、いや、ちょっとだけなんだけど、それだけかい!!!っておもったのごめんな・・・なんかとてつもない大きなお仕事があるんじゃないかってめちゃくちゃワクワクしてたからさ・・・そっか・・・アルバムリード曲のイメージか・・・そっか・・・

*3:わたしはそろそろ「響」を見ましょう。あたためすぎですわたし。

*4:結婚おめでとー!!

*5:ファブル2の公開延期にがっくり膝ついてる。

*6:最後の後押しとなったのは山田裕貴くんのドラマ「ここは今から倫理です」の2話です。今から映画を見ましょうと言われたので。

*7:一番気になるのはヨッチの髪色なんだけど、小学生の時はすごくきれいな茶髪で、これは親が毒親・・・?っておもったり、もしかして外国人の血が流れている・・・?っておもったんだけどその説明は一切なくて、中学生の時にはほんのりプリンだったから、ああ、染めてるんだなってわかって、高校生になると毛先にメッシュ入れてるみたいになってて、これはどういうことなんだろうって。

*8:あの交差点