京都の世界遺産をめぐる旅もいよいよ三回目。
Day1:二条城、高山寺
京都駅から地下鉄に乗って二条城前駅へ。ホテルに荷物を預けてから喫茶チロルでモーニング。
このぶ厚い玉子焼きのサンドイッチ、京都発祥ってほんま??ハーフサイズにしたけどおなかいっぱいでまんぞく♡
二条城近辺は大量の観光バスとそこから吐き出される修学旅行生であふれかえってた。入場券売機も長蛇の列だったけどわたしは事前に電子チケットを購入していたのでさくさくと入場。京都の観光地まじで混雑がすごいので事前決済できるものはそれにしておいたほうがいいです。あと京都市内の交通網はだいたい交通系ICカードが使えてとても便利なのでおすすめ。駅の券売機もすごい列だったので。それから二条城の公式ガイドに課金しました。さくさく入場できたので時間があまったので、休憩所にて抹茶ビールをいただく。苦い。
徳川幕府から天皇家に献上された際に三葉葵を菊に上書きした時、すべてに手が回らずに残された三葉葵。葵と菊が共存する唯一の建物と聞いて広がるロマン。ロマンだなあ。
狩野一派総力戦の結果である障壁画の数々も当然レプリカなんだけど、収蔵館にてコレクションの一部が公開されてるのを見た。いやもうこれこれこれこういうのなんだよ、本物が課金(100円て)(100円て!!)したら見られるのほんとうにすごいよね。狩野派期待のルーキーと言われた尚信の当時の筆致を目の当たりにできるとかなんかもう鳥肌がとまらなくなる。後述するけどやっぱり時代が古いもののその歴史の長さに圧倒されるし、その歴史の重みにぶん殴られる快感にゾクゾクする。
わたし鳥獣戯画が見たかったんですよ、なのに本物が置いてなくてめちゃくちゃがっかりしたんですよ、え、本物はどこ??京都と東京の国立博物館に保管されてるですって????うそやん。やっぱり本物を本物があった場所で見たいし、それができるのが京都の古刹の心意気というか矜持っていうもんじゃないですか、それに存分にひれ伏したいのに。長い歴史の中で今もなおその姿を保つさまを垣間見て、その歴史がもつ巨大なものに息を飲みたい。
貸切状態だったので存分に堪能できたのはよかったかな。世界遺産ぞ??お???
傷心のまま街へ戻り、ホテルにチェックインして気を取り直して夜遊びへゴー!おばんざいの食べられるワインバーにて喫食。隣席のひとが欧州から来られたハネムーンカップルでおお、ようこそおいでませ~~~とお祝いした。佳き。それからアップリンク京都で映画を観ようと時間をチェックしたらちょうどいいのが「Thread of blue」というタイトルの作品で、駆け足で入場。なんの前情報もなく観たのでとても新鮮で楽しかった。驚かされた。おもしろかった!客席を出るといかがでしたかと声を掛けられて、なにかとおもたらこの作品を作ったという監督さんでした。うそやん。京都ではこの日が公開初日だったそうで、ものすごくラッキーでした。どうしてこの作品を?とも聞かれたんだけど、いや、ほんとにすんません、ちょうど時間が合うやつで、地元では見られないやつだったんで、まじすんません。映画を観たすぐあとに映画を作ったひとに直接感想が言えるなんてすごい経験だったなー。楽しかったーー!!
二日目は早起きしてチェックアウトもそこそこにJRで嵐山へ向かう。なんせ人混みがすごいので嵐山は早朝に限るというクチコミを参考に一路竹林へ。
すでにそこにはインバウンドの波が押し寄せていて圧倒されながら竹林を散策。竹林なんだけど、竹以外の樹も混じってて、よく見るような写真のスポットはどこなん??って上ばっかり見て歩いてた。野宮神社も参拝。人の多さに辟易してそそくさと退散。渡月橋へ向かう途中の嵐山公園の中で角倉了以翁銅像を見かけてそこの説明に京都三大銅像の筆頭って書いてあって、京都三大銅像ってなんぞ!?ってなったわw銅像と言うたら京津三条の土下座しか思い浮かばんわとかおもてたらやっぱり一つはそれで、残りは円山公園の坂本龍馬像やって。円山公園に坂本龍馬なんておった...??
人がすくない渡月橋いえーーい。お昼に戻って来てひしめく人の数に目眩がしたのでやっぱり嵐山は早朝がおすすめ。っていうか早朝しかむり。っていうか嵐山にはたぶんもう行けない。
竹林に時間を割かれなかったので、バスで行くつもりだった西芳寺までまさかの徒歩。途中で松尾大社に遭遇したので参拝。お酒の神さまが祀られているということで念入りにお参りしてきました。いつもお世話になってまっす!!
そこからさらに徒歩で西芳寺へ。途中の鈴虫寺はすでに列ができてて、ほほほー、熱心だなあと横目に通り過ぎる。大学生の時にともだちと一緒に並んだなあ、若かったなああと思い出にひたる。御利益があったかどうかは記憶が定かではない。
京都の世界遺産で一番難易度が高いと思われる苔寺ー!!(いや高山寺もなかなかに難易度高めだったかな...)朝露がキラキラと輝く苔たちが美しくてうっとりした。初めての写経体験もわくわくしたし、本堂にあった堂本印象の襖絵も印象的だった。堂本印象は母校の前に美術館があって通学のたびにその名を目にしていたのに、美術館には行ったことがなくてもちろん絵も見たことがなくて、ああ、これが堂本印象かと感慨深かった。次回の京都旅では金閣寺・龍安寺をめぐろうと思ってるので、その時に美術館に行けたらいいな。
さて、嵐山に戻ってまいりましたよ。朝の風景とは一変して、ひと人ひとの波。朝にはなかった人力車の群れ。動かないバス。歩道を埋める観光客。お土産物屋さんにひしめく修学旅行生。地獄か。嵐山の映えるお団子とかを食べ歩きしたかったんですよ、のど渇いたしビールも飲みたかったし。でもこの人込みはむりです、許容範囲を超えてた。飲み食いは諦めて最終目的地の天龍寺へ。そこでもまたわたしは地獄を見る。やだもうなにこの混雑。これが京都か。京都の観光地か。嵐山は早朝に限ると言った先人の言葉は正しかったとせつに実感する。とりあえず見るべきものは見たけれども、なんせ足利尊氏が創建して以来8回の大火に見舞われ、現存する建物はほとんどが明治に再建されたものというではないですか、なんたること、何度も言うけどわたしは歴史の重みにひれ伏したいのだ、そんなたかだか明治の建物に心を動かされたりなどしない。挙句の果ての雲龍図(別課金)で、もともとあった明治期の絵の損傷が激しく修復不可能ということで現代画家によって描かれたものが展示されていて、いや、ちがうちがうそうじゃないと、わたしは歴史が見たいのだとすごく焦燥して逃げるように寺を後にした。
さて、嵐山で一日を過ごすつもりだったのに地獄しかなかったので、もうこりごりだと喧騒を逃れて大覚寺へ。そう、時代劇のロケ地で有名なあの大覚寺ーー!
式台玄関がとってもそれっぽいー!!と言いつつ、あんまりピンとこなくて、わたしのすきな時代劇は鬼平なんですけど、どこで撮影があったんです???八幡掘は得意なんだけどナー。大沢池もぐるりと周ったけど見覚えのある景色はなくて、うううううん、なるほど当時最先端のトレンディなガーデニングだってことはわかったし、これだけバラエティ豊かな風景があればいろいろ撮影もできただろうなとはおもうけどやっぱりなんの記憶も刺激されなくてちょっとざんねん。ウエディングフォトの撮影に遭遇してめちゃくちゃラッキー☆すてきだった。
霊宝館では狩野永徳の襖絵を見られて感無量。そうそうこれこれこれだよわたしが観たかったやつは!!!と鼻息荒くガラスに顔を寄せました。唯一現存する彫像の五大明王というものがさらりと展示されてるのも畏れ多い。あるべきものはあるべきところへ。そうであってほしいです。刀には造詣もないしその方面へのアレもないんだけど、源氏に代々伝わったという名刀の存在を目の当たりにできたことに感動したし、由来が記されたGHQの文書に身震いし、よくぞ刀狩をまぬがれてこられましたな...!とうっかり涙ぐんでしまう。
いよいよ渇きがひどいので、京都駅へと向かう。旅の終わり。京都タワーの下でようやくビールにありつく。
お土産に買った永楽屋の冬の手ぬぐい。キリリとカッコイイ。
二条城近くの果朋で買った映えるお土産。みたらしだんごにあんみつ。目に楽しく、たいへん美味でした。
次は春に。いよいよ京都の世界遺産をめぐる旅も最終章です。
京都世界遺産(16/17)※太字は世界遺産の旅として行ったところ。
賀茂別雷神社(上賀茂神社)(京都市北区)
賀茂御祖神社(下鴨神社)(京都市左京区)
教王護国寺(東寺)(京都市南区)
清水寺(京都市東山区)
延暦寺(滋賀県大津市坂本本町・京都市左京区)
醍醐寺(京都市伏見区)
仁和寺(京都市右京区)
平等院(宇治市)
宇治上神社(宇治市)
高山寺(京都市右京区)
西芳寺(苔寺)(京都市西京区)
天龍寺(京都市右京区)
鹿苑寺(金閣寺)(京都市北区)
慈照寺(銀閣寺)(京都市左京区)
龍安寺(京都市右京区)
本願寺(西本願寺)(京都市下京区)
二条城(京都市中京区)
残るは上賀茂神社のみ!