茶の間でおま。

本とかテレビとかすきなものたち。

2023年9月号

・読んだ本

万城目学「八月の御所グラウンド」(61)

米澤穂信「不燃物」(62)
血も涙もない(not湯川先生)葛警部はうっかりすると時々脳内にキムタクを降臨させるので困ったけど、上司としては慕われてないけど有能、っていうキャラクタおもしろかったです。でもそれ以上に、部下にイエスマンな有能刑事を切望しながらも、自らの意を汲まない実力主義の集団を作り上げたゆえにいつも不機嫌だっていう新戸部さんがめちゃくちゃおもしろかったwwwイエスマンな無能か、イエスマンでない有能かの二択、しゃあなしやでwwwww小粒な短編小説だったなっていう印象なんだけど、氷柱じゃん、絶対氷柱が刺さってしんだんじゃんんんんっていうのがそうじゃなかったり()*1助けた女子中学生(14歳)がよこしまなオッサンによからぬことをされてるんじゃないかってすごくしんぱいしたのにぜんぜんそうじゃなかったのぜったいよねぽんに振り回されてる気がして、カーーーーーッて何度かなったよね...あ、そう!そう!!!!(逆ギレ

綿矢りさ勝手にふるえてろ」(再)(63)
映画を見たので原作を再読。とてもいい映画化だったなーーーーという追い感想。映画ではタイトル回収がラストのニに対してだったのが、原作ではイチに対してだったのは原作の方が納得がいったかな。怯えて震えてるイチに対する「勝手にふるえてろ」は失恋から立ち直る彼女の強さを表してたとおもうから。

三浦しをん「墨のゆらめき」(64)
久しぶりのしをんさんんn~~~~すきです~~~~~~~~~というテンション。続さんは堺雅人だなー(「VIVANT」楽しく見てるので)じゃあ遠田は誰かなーー、んーーーー、っていうかちょっと設定より年上の人を思い浮かべてしまうのなんかちょっとへこんだわ。

恩田陸「鈍色幻視行」(65)
映像化するたびに何かしらの事件が起きて企画がなくなってしまう呪われた作品「夜果つるところ」。事件は本当に呪いなのか、人為的なものなのか、作者にまつわる謎などが船旅という密室で明かされていく物語。船旅イイナー。

恩田陸「夜果つるところ」(66)
そしてその作中作品が刊行されたものを読みました。恩田さん的には刊行順に読むのがおすすめらしいけど、「鈍色-」の中で「夜-」のネタバレが散々されてるのはやっぱりサプライズがサプライズでなかったのでわたしはこっちを読んでからあっちを読みたかったなあと思いました。主人公が前帝の落としだねで女の子として娼館で暮らしている少年、っていうのを最初から知って読むとアッと驚くところがなにもなくて、ええええ......って興ざめしちゃったんだけど、恩田さん的にはこれはそういう物語ではないということなのかな。同性愛のひとたちがいっぱい出てくるのが鼻につくんだけどどこかひねくれてるせいかもしれないわたしが。「鈍色-」に出てくるQちゃんは金髪の前田拳史郎くんがイメージ。孫以上に年の離れた男性同士カップルとか、わたしの理解を越えていて、いや...いやいや...って何度も頭を振ったわ。ロシアからの亡命者といえばイースターエッグだよねってコナンくんに教育されたので。2.26事件とかてんこ盛りのエンタメ作品だったけど、なんでこれが呪いの作品にまでなりえたのかはちょっと納得がいかない。

石持浅海「あたには、殺せません」(67)
犯罪を未然に防ぐために殺人をしようとするひとたちが相談に訪れるNPO法人。犯罪を未然に防ぐ...?と首をかしげたくなるような展開が続いて、防ぐと見せかけて完全犯罪のコンサルをしているのでは??とおもってみたり。バラエティに富んだシチュエーションが楽しかったです。

下村敦史「ガウディの遺言」(68)
外国が舞台の小説はどうして翻訳調になってしまうんでしょう。カスティーリャ語カタルーニャ語の違いによる暗号とかトリックとかそんなんわかるわけないやろーーー。っていうかサグラダファミリアって完成することが発表されてたんだ知らんかった。永遠に未完であることに価値があるのかとおもってたので。

辻堂ゆめ「サクラサク、サクラチル」(69)
東大卒作家による東大受験のエピソード、なんか先入観もあってか迫力があった気がする。毒親による教育虐待。復讐計画の意外な展開と、受験を阻害する意外な犯人に、なるほどミステリだったなと納得した。母親が生む赤ん坊がどうか救われますようにと願いながらもうんざりする。

原田ひ香「図書館のお夜食」(70)
最後あんまりにも駆け足過ぎてこれで終わりなわけないやろーーと思いました。アラブの富豪に見初められるとかわたしのドリームを体現してるのめちゃくちゃうらやましい...有り余る富であんまり儲けにならなさそうな図書館をつくる人生すごくうらやましいのに、ぜんぜんしあわせそうじゃないのとてもかわいそう。覆面作家の家にファンが行ってはいけないとおもうんだ。あと、万引きを悪いことだと認識してない老女が怖かった。出禁にすることでしか対策できない本屋さんたちが気の毒だし、いやはや。

方丈貴恵「アミュレット・ホテル」(71)
犯罪者のためのホテルという設定がやっぱり無理があるよなーーーーという、作中で何度も出てくる殺人禁止のルールと殺人事件たち。ルールを破るところから始まる物語なので、平穏な(?)ルールが守られた日常ホテルドラマ回があれば、すわ殺人事件...!という緊張感があったとおもうのに、まあ、そうだよね、殺人くらい起きるよねという感想。出てくる殺し屋が二人とも美女なあたりに癖を感じる。まんまと叙述トリックにやられた爽快感。たらいまわしにされる遺体が二度と自分のところに戻ってこないようにするための密室トリックの動機にうなる。エピソードゼロ時の買収されてるガバガバなお抱え医師の存在が、このホテルの価値を下げまくってて、有能な殺し屋探偵と医者を得たからといってホテルがちゃんと成立しているのかという説得力がもうちょっとほしかった。

 

・観た映画

「ミステリと言う勿かれ」
映画公開前のテレビ番組を見たので盛り上がって見てきましたー。オリジナルだわっしょーいって勝手に思い込んでたのに蔵が四つ出てきた時点で、あ、これ原作読んだことあるわ、ってセルフネタバレにめちゃくちゃがっかりしてしまったしょぼぼん。久しぶりにドラマの映画化絶対反対の鉢巻き締めて握りこぶしを高く掲げたくなりました。ドラマはドラマで観たいですぅ~~~。

 

・見たドラマ

ハヤブサ消防団
いやいやいや洗脳はそんな簡単には解けないでしょうよ...という感想で終わってしまったので、カルト宗教を扱ったドラマとしてはちょっとものたりなかったナ。渋いキャスティングとかズルいキャスティングとかで楽しんだんだけど。栄子さんの正体がただの幼馴染かい!!!!!!っていうのもあいまって、いや、広げすぎた風呂敷はデカかったですね~~~という感想に。

「最高の教師」
松下洸平の無駄遣いでは!?ハヤブサの山本耕二と同じくらいにおもわせぶりな存在だったよね!若手の役者がひしめきあうのを見るのはたのしい。わたしも青木柚くんすきだよ。奥平大兼くんがキャスティング的にオチなのではと予想されたのその通りだったけど、一応青木柚くんが対抗馬としていたので最後までたのしめたかな。九条先生あのキャラクタであんな親友たちがいるのずるくない??

「VIVANT」
わたしの中の一番のそこはもうちょっと回収がほしかったポイントは長野専務なんですけど、続編への布石なんだとしたらそれは続編あるよって告知しなければいけないのでは????続編の想定がない中でのあれなのだとしたら、お、おお...とまだ納得するんだけど(納得する?)なにはともあれ贅を極めたドラマを堪能しました。あのメインビジュアルの6人に松阪桃李がいるんだったらそりゃ実は黒須が乃木憂介でした説(ナイツの塙さんのやつ)のほうが納得がいくんだが!松阪桃李ふびんすぎてかわいそう。たまきさんが日曜劇場女優に、と感慨深かったのにひじょうに贅沢な使われ方をされてて、その潔さにものけぞりました。いや、楽しかったです。

「彼女たちの犯罪」
なぜ産んだ、という感想なのもうしわけないけど、性犯罪に遭った結果妊娠した時に出産という選択肢が出現することが理解できないので、ほんまに石井杏奈ちゃんなんで産んだんや...とそればっかり思ってしまった。

「ブラックポストマン」
田中圭ちゃんが郵便やさんの自転車に乗ってるのめちゃくちゃ似合わなさすぎておもしろかったけど、8時台ドラマらしいドラマだったなーという感想です。しかしメガネはよかったですね^^

「CODE」
AIにころされてしまう創始者というオチはよかった。

「警部補ダイマジン」

 

・「ロミオとジュリエット森ノ宮ピロティホール
高杉真宙くんの主演舞台観に行きました。無事に幕が上がって下りて、ほんとうによかったです。若い二人のロミジュリは若さに説得力があった。正調シェイクスピアだなっていう感想だったんだけど、蜷川幸雄の系譜なんだと知って納得した。それにしてもロザラインのことを一瞬で忘れてしまうロミオはほんとうにひどいし、わたしがジュリエットの友達ならあいつだけはやめておけって全力で阻止する。っていうか断然パリス様派なので、どうしてもパリス様を選ばないジュリエットのおバカ!!っておもってしまうんだけど、まあジュリエットはまだ13歳だし...ってことでやっぱりロミオが一番悪いとおもうんですーー。直近()で見たロミジュリが月バウ「FALSTAFF」なのでどうしても比較してしまうのゆるしてほしいんだけど、ティボルトの「恥辱です」というセリフに噴き出しそうになりながらもこみ上げるものがあって胸がいっぱいになりました。れんこんちゃんのマキューシオもすきだったなー、うう、れんこんちゃん卒業おめでとうやで、って目の前の舞台と違うことばっかり考えてしまったのもゆるしてほしい。ちょっと心を乱されるような出来事がおおすぎてわたしのすきだったひとたちのことについついおもいをはせてしまう。

 

piroco165.hateblo.jp

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・買ったもの

秋冬に向けてユニクロのラウンドヘムTシャツを買いました。白シャツべんりだよね。あと、秋の京都旅に向けてanyFAMでツインニット(パールポイントアンサンブル/キャメル色)買いました。試着したらわらっちゃうくらいに似合ってて、やだ似合う~~って声に出して言っちゃった。来月には涼しくなってるといいなー。暑い時に着る服に飽きた。

 

*1:桂警部も氷柱が凶器じゃないかって途中までは疑うんだけどそれを監察医にバッサリ否定されてすぐに思考をチェンジできるあたりが、氷柱に拘泥したわたしとの差でしたね...